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追憶の紋章 【18】 森の賢者 -11-

Category : 追憶の紋章【18】
ムギや伯爵のお陰で、仲間たちが重い処分を受けることはなかった。
それを聞いて私は心から喜びホッとすると共に、ムギに感謝した。
さらに王女を連れ去ったせいで、隣国の王子との婚約を反故になり、それが元で戦争にならないかと心配していた私は、ノドカからユイの魔法ならぬ、呪いの話を聞いてとても驚いた。

一国全体に「忘却の魔法」をかけることが出来るなんて…。
やはりユイは只の忘れっぽいだけの、どこか抜けた魔法使いなんかじゃなかった。
恐ろしい魔力を持った偉大なる魔法使い。
「昔から魔力と魔法を使う資質は、私たちとは比べ物にならないくらい高かったから」
私が一週間かけて会得した一つの魔法も、ユイにかかれば一時間で物にしてしまうものね。
ノドカがどこか呆れたようにそう言った。

「でもそうやって私やムギの何倍もの速さで魔法を覚えても、次の日には忘れてたけどね」
ノドカの言葉に私はさもあらん、と深く納得する。
「とにかく私たち三人はそれぞれ遠い別の場所で生まれ、種族さえも違いながらも…」
一人の偉大なる魔法使いの弟子となって出会い、長い時間を共に過ごしてたわけ。
ティーカップを片手に持ち、静かな動作で紅茶を飲むノドカ。

「…師が亡くなってからも数年は三人一緒に、魔法の修行に励んでいたわ」
その後修行を終えた私たちは、それぞれ己の目的の為に離れていった。
私自身は師の遺産を受け継ぎ、管理するためこの森に残った。
ムギはいろいろな魔法の痕跡を求めて、ここから出て行った。
ユイも妹を探すといって、アズサちゃんと共に旅を始めた。

「私たちはそれぞれの目的で離れたけれど、師が生きていた時と同様。人間以外の種族に何かを頼まれた際はなるべくその依頼を受けるようにしていたの」
人の目には触れぬ、もう神話の世界のみで生きていると思われていた種族。
私たち魔法使いは、人間だけでなく公正な心を持って彼らの祈りも聞きとげられるように。
そう言ったノドカの声を、私はなんだかどこかとても神聖なものに感じられた。

そうやって森の中でしばらく過ごした私とミオ。
数ヵ月後、「もういいでしょう」とノドカは突然そう言った。
その後で彼女の導きによって船に乗り、私たちはこの島にやってきた。

…あれから五年。
私とミオは毎日目が回るような忙しさの中。
新天地での生活に最初は二人共に戸惑いながらも、頑張って過ごしていた。

To be continued…
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