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追憶の紋章 【18】 森の賢者 -04-

Category : 追憶の紋章【18】
「へー、そうなんだ」
良かったー、とユイは心底ホッとしたようにそう言う。
「…今日まで忘れてたでしょ」
「まあ、そうなんだけど、エヘヘ。でもノドカちゃんにまかせておけば大丈夫だと思って」
「はいはい。私やムギは、いつも貴女のフォローするって決まってるのよね」
「へへへ、ごめんね」
「まあ、いいけど」
「ありがとー」
ユイは陽気にそう言って、軽く頭を下げた。

「それはいいけど、ムギからも話を聞いたの?」
「ムギ…、ああ、ムギちゃんね」
「本当に見事に忘れるわねえ…」
ユイの忘れっぽい性分を充分に承知している私でも。
時に姉弟子すら見事に忘れてしまう彼女には、やはり少々呆れてしまう。

ムギは二人が去った後、魔法士たちの罪や王宮内で反乱とも取れる騒ぎを起こした騎士や兵士たちの嘆願に力を尽くしたようだ。
その事をユイに教えると、彼女は嬉しそうに笑った。
「ムギにも随分会っていないけど…」
同じ「偉大なる魔法使い」の弟子となった、種族の違う三人。
永劫の時の中で、何年も何十年も会わずとも。
その内の誰かが救いの手を求めれば、無条件で私たちはそれに応じる。
今までずっとそうだった。

もちろん二人の事は、ムギにもちゃんと連絡している。
ミオは元気にパンを焼いたり、子供達相手に勉強を教えてあげている。
私からそう聞いたムギは「良かったわ」と少し涙ぐんでいた。

彼女は王女様なんかより、そっちの方がずっと似合ってるし幸せなのよ。

そう言っていた彼女は騎士たちや魔法士達の処分を見届けると、魔法騎士の職を辞して忽然と王宮から消えたようだ。今はどこにいるのだろうか…。

「別に王都から出た訳じゃあないと思うよ」
「え?」
「ムギちゃんはたぶん、王都に住む神官騎士さんの家に住んでると思う」
「神官騎士?」
「ムギちゃんのお友達で、リッちゃんやミオちゃんが逃げるときに手助けしてくれた人」
「…そう」
さっきまでムギの事はすっかり忘れていたのに。
変なところで鋭い洞察を見せるユイだから、多分それは正しいのだろう。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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