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風邪とライブと昔の君 【後編】 -05-

Category : SS( 風邪とライブと… 【後編】 )
「やれやれ、ちょっとはうまくいったかな?」
保健室前の廊下で、他の生徒(特に律君のファンの女の子)が来ない様にと一緒に見張っていた唯君が楽しそうに、でもちょっぴり心配したようにそう僕に聞いてきた。

只一人、フリーパス扱いで律君が眠る保健室へと入っていった秋山さん。
しばらくして彼女が保健室を出て、廊下を歩いて行ったのを僕達は見届けた訳だけど。
「どうだろうね、律君も大概ヘタレだけど、秋山さんもかなり鈍いから」
本当にじれったい二人。周囲から見れば相思相愛なのは丸わかりなのに。
僕は内心そう思いながら、小さな溜息を一つ吐いた。

「ふーん、厄介だね」
「…どうせ律君のことだから、学祭終わった後のこととか、まだ何も考えてないんじゃないかな」
今回は先輩にまで協力してもらったんだけど、どこまでその効果があったやら。
「二人で一緒に帰るのだけで精一杯って、どんだけ純情少年なんだか、律君は」
僕の言葉に唯君はちょっと呆れたような顔をしながらそう言った。

「ま、次の手はもう考えてるよ」
クスっと一つ笑って唯君にそう言った僕の手には、学祭で文芸部が発行した同人誌がある。
その中にある、付箋を貼ったページを僕は唯君に見せた。
「何それ?」
「この詩の作者さんに今後、軽音部へのご協力を申し出ようかと思ってね」
僕がそう言うと、唯君は本に顔を近づけてようく内容を読んでみた。

「…あー、なるほど。さっすが紬君」
唯君は本をチラリと見ると、すぐに僕の意図を理解してくれたようだ。
「どうも」
唯君の賞賛の声に素直にお礼を言った直後、携帯から着信音が鳴った。
どうやらお迎えの車が、学校に到着したようだった。
「さてさて、我らが部長の恋をもう少し応援しましょうか」
僕は誰に聞かせるでなく一人そう呟くと、持っていた本の表紙をパンと軽く指で弾いた。

***

「秋山さん」
学祭が終了してから数日後、僕は廊下を歩く彼女に声を掛けた。
「…はい?」
「すいません、突然呼びかけて。僕、軽音部に所属する琴吹と言うんですけど」
今、ちょっといいですか?と、僕は不思議そうな顔をしている彼女ににっこりと笑いかける。
「え、あ、はい…」
突然声を掛けられて、秋山さんはちょっと驚いているようだった。
僕はそんな彼女の様子も気にせず、さっさと用件を話し始めた。
「実は僕、学祭で発行された文芸部の同人誌を読んだんですけど」
「え?あ、そ、そうですか。ありがとうございます」
「いえいえ。それでその中の貴女の詩も読ませて頂いたんですが」

それで実はちょっと貴女に折り入って、お願いがあるんですけど…。

end
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