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風邪とライブと昔の君 【後編】 -03-

Category : SS( 風邪とライブと… 【後編】 )
「…熱で辛いのに話をしちゃってごめん。もう疲れたろ。眠りなよ」
「ゲホ、はー、別に大丈夫だけどな。まあ、でもちょっと寝ておくか…」
ようやく咳が止まった彼は、荒い呼吸をしながらもそう言って目を瞑った。

私は彼に布団を掛けなおしてあげた後、しばらく様子を見ていた。
荒い息をしていた彼も、時間と共に穏やかな吐息に変わっていく。
…眠ったのだろう。私はそう思い、保健室から出て行こうとした。

「秋山」
ベットの間を区切るカーテンに手を掛けた処で、眠っていると思っていた彼に声を掛けられた。
「…何?」
内心の僅かな驚きを隠して、私は至って平静な声で答える。
「お前、最後ちょっと話し方が昔に戻ってたぜ」

俺と一緒に練習した話し方だろ、それ。

そう言う彼の表情は、目を瞑りながらもニヤニヤとしていた。

***

小学生の頃。
作文コンクールで入選した私は、全校生徒の前で作文を発表する事になった。
元来人見知りで怖がりな私は、それが嫌で嫌でしょうがなかった。
公園のブランコに乗って途方に暮れていた私に声を掛けてきたのが彼だった。

私が暗くなっている理由を話すと、彼は練習しようと言いだした。
彼の家で練習したお陰で、私は何とか発表する事が出来た。
その後も私の引っ込み思案な処を直そうと、彼は私に話し方を変えてみようぜと言ってきた。
それから私はしばらく彼の言う「強い話し方」を練習したりしたのだ。

ああ、覚えてくれてたんだ。
私の心臓は喜びのためか、どんどん高い音を響かせ早くなっていく。
「…そうだよ、バカ律」
「うわ!なんか久しぶりに聞いたよ、それ!懐かしー」
本当に私も懐かしかった。
時々いたずらしてくる彼に怒って、私は一度そう言ってみたことがある。
「バカ律!」って。
その時の貴方のすごく驚いた顔、まだはっきりと覚えているよ。

ああ、でも本当に久々に「律」て彼の名前を読んだんだ、私。
…う、なんか急にすごく恥ずかしい気持ちになったきた。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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