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風邪とライブと昔の君 【後編】 -01-

Category : SS( 風邪とライブと… 【後編】 )
必死に泣き止もうとしても、止まらない涙。

悪い癖だと思うけれど。
昔から一度泣き出すと、私はなかなか止められなかった。
せっかく他の彼のファンの子たちを差しおいて、保健室に入ったというのに。
私ときたらただ眠る彼に向かって謝るだけなんて…。
情けないと思いつつも、私はどうすればいいかわからなかった。

でもいつまでもこうしていても仕方ない、眠っている彼にも迷惑だ。
私はそう思い、保健室から出ようと立ち上がった。
静かにベットから離れようとした時、不意に彼の手が伸びてきて私の手首をギュッと掴んだ。
「え、え?」
「よう」
うつろな目で私を見ながら、彼はそう言った。
そのまま彼は私の手を引き、すぐ側にある椅子に座るように促がした。
私は一瞬躊躇しつつも、結局椅子に座ってしまう。

「お、起きてたの?」
「今、起きたんだよ。なんか隣で誰か泣いてるしさ」
「う、ご、ごめんなさい…」
彼にそう言われて私は顔を俯かせた。また涙が零れそうになる。
私は泣き顔を見せまいと、自分の手で零れる涙を拭おうとした。
でもその前に彼の指がすっとこちらへ伸びてきたかと思うと。

泣くなよ、澪ちゃん…。

そう言って私の頬に伝う涙をそっと掬ってくれた。

「え…」
今、なんて…。
「泣き虫だな、澪ちゃんは」
「り、りっちゃん…」
急に昔の名前で呼ばれ私は、驚きで思わず涙が止まってしまった。
「はは、昔よくこう言ったよな、俺」
本当、秋山は泣き虫だったからさー。
熱にうなされ苦しい息の中、彼は少し笑ってそう言った。

「俺の事心配して泣いてくれてんのか?大丈夫だよ、これくらいの熱。一晩寝てりゃ直るよ」
そう言ってくれた彼だけど、その表情はやっぱり少し苦しそうだ。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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