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風邪とライブと昔の君 【前編】- 05 -

Category : SS( 風邪とライブと… 【前編】 )
それからライブが始まるまでの間。
私は真鍋君と、この間彼から貸してもらった本の話などをして開始を待った。
時折何となく後ろからの視線を感じて、私はそっと後ろを振り返ってみる。
すると後ろに座る友人と後輩が、ニヤニヤしながらこちらを見ていたりして。
私と視線が合うと、慌ててわざとらしい会話を始める二人。

ああ、やっぱり誤解されてる…。
まいったな、と考えている間に、ようやくアナウンスが入りライブの始まりをつげられた。
幕が徐々に上がり始める。私は心臓が少しずつ早くなるのを感じながら、幕が上がっていくステージの上をじっと見詰めていた。

***

開始からすぐに、軽音部のメンバーは快調に演奏して体育館の中を湧かせていた。
ギター、キーボード、ドラムを担当する一年生トリオに加えて、今回のライブではベースを担当する三年生が一人加わっている。
田井中君と一緒に帰るようになって、軽音部の事はいろいろ教えてもらっていた。
もちろん軽音部唯一の三年生である先輩の事も。
いろいろ事情があってなかなか一緒に練習出来なかったけれど、学祭では一緒にライブできると言って彼が喜んでいたことを私は思い出す。

曲は順調に進み、途中でメンバー紹介なども披露される。
軽音部の男子は皆人気がある。それぞれの名前が紹介されると、その度に女の子たちの歓声がアチラコチラから上がった。もちろん、田井中君の時も…。

「ドラムは田井中律ー!」
MC役の平沢君に紹介されて、田井中君は軽くドラムを叩いた後スティックを持った手を高々と上げた。
- 律ー!
- 田井中くーん!
他のメンバー同様(私の耳にはそれ以上に聞こえるけど)歓声が上がった。

「…秋山さん?」
「え?」
「どうしたの、気分でも悪いの?」
「え?ううん、別に、ただ…」
「ただ?」
「あ、別に何でもない…」
私は軽く手を振りながら「大丈夫」と真鍋君に答える。
…確かに女の子達から「りっちゃん」への多数の歓声を聞いて、内心ちょっと複雑な気分にはなったけれど。別にそのせいで具合が悪くなんてなってない。

具合が悪そうなのは私ではなく、今ステージ上でドラムの前に座る彼だった。
私の気のせいだろうか、なんとなくさっきから顔色が悪いように見えるのだけど。
実はこれまで演奏を聴きながら、私は最初から少し違和感を抱いていた。
何となく彼に力が入っていないような、元気がないような…。
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ジャンル : 小説・文学

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