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追憶の紋章 【17】 貴女の側で羽を休めて -06-

Category : 追憶の紋章【17】
「ふー、陛下。我々は御伽の国に迷い込んでしまったのかもしれませんなあ…」
私の話を聞き終えた伯爵が、一つ大きな溜息を吐きながらそう言った。

「俄かには信じられんが…」
「いずれわかります。どうか心安らかにお待ち下さい」
「…そうような巨大な呪いが存在すると知った時点で、心安らかなど出来ぬわ」
王は苦笑と共にそう言った。

ドラゴンの呪い。ドワーフたちの呪い。
そして今回隣国を襲った「忘却の呪い」。
今宵は呪いのオンパレードを聞かされて、王も少々お疲れ気味のようだ。

奇妙な沈黙が部屋を包む中、伯爵がコホンと一つ咳払いをした。
「陛下、どうやら隣国との戦も避けられるようですし、どうでしょう」
「ん?伯よ、何が言いたい」
「赤枝の騎士と姫の事、許してもらえませぬか…」
「…」
今この時も。二人に多数の追手が迫っていることは想像に難くない。
もう追手の隊を出すのを止めて欲しい、と伯爵は王に改めて懇願された。

「あの者が王女に会うためだけに、それはそれは苦労して騎士にな…」
「伯よ。お前があの者をそれほどかばうのには、何か理由があってのことか」
先程から伯爵に対してはずいぶん穏やかに接するようになっていた王。
だが急に不機嫌な様子へと変わった王を見て、私はどうしたのだろうと思いながらも伯爵の言葉を待った。

「理由、でございますか?私は一応あの者の後見人になっておりまして…」
「ほう、後見人とな。では聞くが伯爵。お前はなぜあのなんら縁のない、一平民の娘にそこまで肩を持つか」
今もあの者が仕出かした件で代わりに、首まで差し出そうとしたな。
「それ程まであやつに入れ込むのはなぜだ?それともお前は、お前はやはり…」
「陛下、いかがなされた…」
興奮した様子の王に、伯爵が不思議そうな瞳を向ける。

「惚けるな、伯よ!余が、余が何も知らぬとでも思っているか!」
「何をです?」
「余が生まれる前、お前がまだ伯爵位を継ぐ前の若い頃の話をだ!」

お前は若くして亡くなった我が母と…先の王妃と恋仲だったという噂の事だ!

「え?」
王の言葉に私は驚き、思わず伯爵を見詰めた。
しかし王の言葉を聞いても、伯爵にはさして動じた様子は見られなかった…。

***

…その昔、王宮内では真しやかに騒がれた噂。
王の一人娘でもあった美しき王女は、名もなき一介の騎士と恋に落ちた。
そのために、他からの縁談を全て断っていると…そんな噂。
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