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追憶の紋章 【16】 過去との決別 -03-

Category : 追憶の紋章【16】
…その後討伐隊の努力もあって、ドラゴンを何とか退治する事ができました。
ドラゴンが倒れた後、帝国元版図にあっては南に位置していた場所に公国や他の諸侯、そして商業都市など全てを含む一つの国が成立し、王家が誕生したのです。

その王家の初代の王となったその人こそ。
彼女の心配を振り切り、ドラゴン討伐へと行ってしまった…黒髪の若き騎士でした。
彼は見事に剣によってドラゴンを倒し、英雄となりました。
そしてドラゴンを倒した功績から「王」になる事を、周囲から望まれたのです。
ドラゴンを倒した彼の功績は大きく、彼が王となる事に誰も異論を唱えませんでした。

北と東に遅れを取っていた南に住む人々は、以前から一つにまとまった強力な国家が欲しいと望んでいました。だから彼が他の皆から押されるようにして王になったのは、ある意味、当然の成り行きとも言えました。元から領地を持っていた者たちも、王となった彼を中心に新しい国で貴族の称号を受け取りました…。

***

「何だ、初代の王が竜を倒して王になった話など、この国の者なら誰でも知っておるわ」
王家の伝説を知る者なら、いくらでも勝手な創作を加えてそんな話をする事が出来るわ。
私の話を聞いた陛下は興ざめしたようにそう言うと、またワインをぐっと飲み干した。
「そんな話だけでは、お前が百五十年間生きている『魔女』だという証明にもならん」
「そうですね…」
荒々しく飲み干したグラスをテーブルに置いた陛下に、私はあっさりとそう言った。

王家の秘宝とされる「青い輝石」。
それを初代の王となる騎士に直接渡した「祈りの乙女」が私である事。
私は自分自身の過去を話しながら、それを王と伯爵に説明していた。
私の話を聞いて、少し驚きの表情を見せた二人。
そんな二人に、私が百五十年前から生き続ける「魔女」でもある事もつけ加えた。
王の先程の言葉は、私が魔女だと明かした直後のことだった。

「…ふむ。ところで魔法騎士殿」
伝説では『青い輝石』は老魔法使いが、祈りの乙女に託したとされていますが。
どうやらその魔法使いとやらは…。
「はい。先程話したお爺さんの事です」
王よりずっと私の話を真剣に聞いている様子の伯爵は、私の答えを聞いて納得したとばかりに一つ頷いた。

財布を忘れてしまい食事が取れぬまま歩き、途中でお腹が減ってへたり込んだりする。
そんな少々抜けた処があったこの人こそ。
後に私の魔術の師となる、光の賢者とまで称された『偉大なる魔法使い』だった。
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