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追憶の紋章 【15】 魔法騎士の過去 -08-

Category : 追憶の紋章【15】
「父はあれには関わるなと言った。余も最初はそのつもりだったが…」
だが王位についてからずっと、隣国との間で長引き膠着する戦況に、王は何か決定打はないかと常々考えるようになっていたある日。

「ふと思いついたのだ。あのドラゴンが使えないかと…」
折りしも魔法士たちから、魔法だけでなく他の方法でモンスターを制御できる方法が見つかった、と報告受けた処だった。
それを聞いた王の心は決まり、すぐに魔法士たちに命令を下した。
完全にドラゴンを制御する方法を見つけ、戦に使えるようにと。

「ちょうどその頃行方不明になっていた娘が見つかったのも、余の心を動かした」
王家の秘宝を隠し持つ王女が発見されたことで、研究は一段と進むのではないか。
…王はそう思ったのだが、青い輝石はそれほど研究には役立たなかった。
前にアズサちゃんにも言ったけれど。あの石だけを研究しても、あまり意味はない。

「今思えば愚かだったかもしれん。神秘の存在である竜を操るなどとな…」
王はやや自嘲気味にそう言うと、またワイングラスを手に取り一気に飲み干した。
「いえ、陛下。陛下が一時期でもドラゴンに執着したのも、始祖の王を受け継ぐ子孫である証です」
やや後悔の表情を見せる王に、私はここに来た理由を話すときが来たと確信する。

「…何のことだ?」
「陛下、伯爵も。どうかしばらく私の話を聞いていただけないでしょうか」
それが今ここに、私が強引に陛下の私室に入った最大の理由だ。
「話?」
「話とはどのような、魔法騎士殿?」
「…古い話です」
「古い?」
「もうずっと昔の、この国が建てられた伝説の時代の話を、この国の現在の王である貴方にぜひ聞いて欲しいのです」
私が静かな口調でそう言うと、部屋の中に沈黙が降りる。
陛下も伯爵も口を閉じ、私をじっと見詰めていた。

静かになった部屋の中で、暖炉の炎が爆ぜる音だけを耳に聞きながら。
私はどんどん頭の中に蘇ってきた過去の記憶を整理し始めていた…。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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