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追憶の紋章 【14】 魔法使いとの別れ -10-

Category : 追憶の紋章【14】
…不思議な魔法使いに促されて、私とリツはまた馬上の人となった。

「幸せにね」とユイ。
「お気をつけて」とアズサ。
「ありがとう、ユイ、アズサ」
「ありがとう、魔法使いさんとその助手さん」
リツと私は心から彼女と彼女の助手さんに御礼を言った。

「あのもし…もしできるならムギに伝えて欲しいんだ」
ムギにありがとう、本当にありがとう、て私が言っていたと。
彼女が何者であろうとも、私は構わない。
窮屈なお城の中で、只一人心許せた親友。
もう会えないかもしれない親友を思うと、私の心は張り裂けそうだった。
彼女に会えなくなるのは辛かった。でももう戻れないし、戻る気もなかった。

「うん、ちゃんと言っておくよ」
ユイはあっさりと、私の願いを請け負ってくれた。
「ありがとう、お願いします」
なんだかほわほわとしていて、一見頼りがいがなさそうに見える彼女だけど。
リツと魔法の契約を交わした後は、忠実にその契約を守り私たち守ってくれた彼女は、他のどんな魔法使いよりも頼もしく信頼できる『偉大なる魔法使い』だ。

お父様。
そして母は違っても同じ血を持つ幼い弟、自分を慕い懐いてくれた王子。
…どうかお元気で。

「さよなら、ユイ、アズサ」
「またな」
リツはそう言って手綱を引くと、黒馬がまた大きく嘶いた。
「またね、リッちゃん、ミオちゃん」
どんな経緯で知り合ったかはまだ聞いていないけれど、ドラゴンを倒すため、リツと共に戦ってくれた魔法使いとその助手さん。

きっとまた会えるような気がする。

そうだ、またいつか。きっとムギにだって会える。
ユイの言うようにムギが本当は人間ではなくて、永劫の時を生きる「魔女」であったとしても、私はちっとも構わない。彼女は私の親友。かけがえのない友。
リツと共に頑張って生きていれば、必ずまた大事な親友に会える。
私はなぜかそう思えて仕方がなかった。

「お二人ともお元気で」
そう言うとアズサは猫の姿に変わった。
ユイの肩に乗って、私たちを見送ってくれる。
「…本当にありがとう」
私は馬上から、最後にもう一度二人に御礼を言った。
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