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追憶の紋章 【14】 魔法使いとの別れ -04-

Category : 追憶の紋章【14】
「おはよ~、リッちゃん」
「おはようございます、リツさん」
眠そうな顔をしているユイに、「ほら、ちゃんとして」とアズサはあれこれ世話をやいている。
「おはよう、ユイ、アズサ」
そんな二人をどこか微笑ましく思いながら、私は朝の挨拶を返す。
私より先に起きていたミオは、もう二人と朝の挨拶を交わしていた。
近くの川で水を汲み、お湯を沸かして紅茶を入れると、持ってきた兵士用の非常食を朝食がわりに四人で食べ始める。

「ユイ、昨日の話だけど…」
ほとんと勢いで王宮からミオを連れ出し、王都から脱出した私。
もちろんそれに対して、後悔なんかはしていないけど。
ただその後はノープランな己の行動に、我ながらちょっと反省していた。
追われている身でありながら、食後の紅茶など堪能していた私たちは(優雅だなぁ…)さっそく昨日ユイが言っていた考えを聞いてみることにした。

「うん。とにかく一度はこの国を出るつもりだよね、リッちゃん」
「…そのつもりだよ。とりあえずこの国を出て別の処へ向かう」
私がそう言うと、ミオが私の服をギュッと掴んだ。
「二人で…」
私の服を握るミオの手に、自分の手を重ねて私はそう言った。

「そう。うん、それがいいと思う。王女様…」
「ミオでいいよ」
「あ、じゃあ私もユイって呼んでー。じゃあミオちゃんもそれでいい?」
「うん。私はリツの決めたとおりでいい」
「あはは、やっぱりね。OK-」
ユイは何か小さく口ずさむと、僅かな光と共に現れた紙とペンを持って紙に書き出した。

「ユイ?」
「ちょっと待って…、うーん。よし書けた」
はい、とユイは紙をくるくるっと丸めて私に渡す。
「なに、これ?」
私は丸めて細長くなった紙を開いて見たが、何も書かれていなかった。
「…森の賢者よ、この二人を通してあげてください。- ほわほわのユイ」
「え、ミオ?これ読めるの?」
「これは魔法文字だよ。前に少し習った」
へー、と私は感心した。ミオが魔法を少しくらいなら使えるのは知っていたけれど。

「あのね、ここを北へずっといった場所に『迷いの森』と言われてる場所があるの」
そこは一度入ると迷って出られなくなるの。
だから地元の人でも、滅多に近寄らない場所なんだけど。
「その森はエルフの魔法使いが管理してて、その人の許可があれば抜けられるんだ」
今はこの間かけた忘却の魔法が効いているから、追手はまだ来ていないけど。
ユイはそう言うと、遥か王都がある方角にチラリと視線を向けた。

「もう少ししたら二人を追って、またきっと兵士たちがどっと迫ってくるよ」
ユイがそう言うと、私の手を握るミオの手に力が込められた。
私は無言でミオの手を握り返す。
「だから急いでその森まで行って、中に入っていって」
しばらくして森の中を入ってからその手紙を開けば、賢者に会ってもらえるから。
ユイはそう言って、私がミオと繋いだ手と反対の手に持つ手紙を指で示す。
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