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追憶の紋章 【12】 茨の道 -09-

Category : 追憶の紋章【12】
「あ、どうもすいません。ご挨拶が遅れまして」
私、魔法使いの助手してまして。アズサといいます。
「お見知りおきを、王女殿下」
そう言って深く頭を下げるアズサ。
王族に対する礼儀に関しては、ユイとは比べようがない程しっかりしている。
「は、はあ」
突然どこからともなく現れた少女に、ミオはまだ困惑しているようだった。

「えーと、それで、ですね。時間がないのでそろそろ準備を…」
「わかった」
私は一度頷くと、アズサは一瞬で猫の姿に変化する。
「え!?ね、猫!?」
目の前の同じくらいの年頃の女の子が突然黒猫に変わってしまったので、ミオは目を丸くさせて驚いている。
「ミオ、気持ちはわかるけど、今は驚いている時間は…」
「可愛いー!」
そう言って梓を抱きしめるミオ。…そういえば小さい事からミオは可愛いものが大好きだった。
母の形見ともいえるうさぎのぬいぐるみを、いつも肌身離さず持っていた彼女だ。

「あの、あの!!」
「猫の姿で喋ってるー!きゃー、可愛い!」
驚いているのか、喜んでいるのかよくわらかない様子のミオ。
「はいはい、それは後で…」
とりあえずアズサをミオの手から救出した後、私は用意してきた兵士の服をミオに渡して、着替えるように伝える。
そして倒れている仲間の兵士から冑と鎧を剥ぎ取ると、身に着ける様にミオに指示した。
ミオにはちょっと重いかもしれないけど、これはいわゆるカモフラージュだ。
それ程重さの無い簡易な鎧とはいえ、初めてそれを身に纏うミオを私は手助けする。
鎧を身に纏ったミオはちょっと落ち着かない様子だったが、何とか様になっている。

「それじゃあ早く行きましょう」
用意が出来た私たちを見て、アズサが猫の姿で軽快に歩き出す。
「早くしないと、ユイさんが調子に乗って、ますます爆弾花火を打ち上げますよ」
王宮内を霍乱させるために、派手に魔法の花火(見かけは爆弾ぽい)を鳴らしているであろうユイの喜々とした姿が想像できる。

「行こう、ミオ」
私はミオに自分の右手を差し出した。
「…はい」
ミオは一瞬だけ、私の手に自分の手を重ねるのに躊躇したように見えた。
だがすぐに私の手を力強く握りしめてくれた。
私もそんなミオの手を、しっかりと握るとゆっくりと歩き出す。

ドアを開けて二人して出て行けば、きっとその先は茨の道だ。

それでも私もミオも。
ためらう事無くドアを開け、外へと飛び出した。

To be continued…
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ジャンル : 小説・文学

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