スポンサーサイト

Category : スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

追憶の紋章 【12】 茨の道 -04-

Category : 追憶の紋章【12】
「キャ!」
さっきよりもここから近い場所で、もっと大きく鳴った爆発音に驚いた私は、思わず小さな悲鳴を上げて耳を塞いだ。
「大丈夫ですか、殿下」
ムギがすぐに、私の側に駆け寄ってくれる。
「う、うん…。でも、いったい何が」
「ご心配には及びません。私は様子を見て参ります」
ムギはそう言うと後ろにいた兵士達に、矢継ぎ早に命令を下す。
私の警護の為にと、護衛の兵士を二人残していくと、他の兵士たちはムギと共にこの場を去って行った。

「ム、ムギ!」
私は足早に行ってしまった友人を追いかけようとしたけれど、残っていた兵士の内の一人が私を止めた。
「殿下はどうぞ、中へお入り下さい」
冑を深く被った王宮警備の兵士が、部屋を出ようとした私の腕を掴んだ。
「ちょっと、離して!」
兵士は私の言葉を無視して、強引に部屋に入れると素早くドアを閉める。

「おい、お前!殿下に対して何を…」
部屋に残っていたもう一人の兵士が、私の腕を掴む兵士を離そうとしてこちらに近づこうとした瞬間。私の腕を離した兵士は、仲間の警備の兵の口元に、何か葉っぱのようなものを強引に詰め込んだ。
「ぅうぐ」
いきなり口に何かを入れられた兵士は、一度くぐもった声を上げたかと思うと、すぐに足元から崩れて倒れた。
「キャ!」
「大丈夫、眠らせただけだから」
急に倒れた兵士を見て驚きの声を上げた私に、もう一人の兵士がそう言った。

「な、何をするんです!」
眠らせただけ、と聞いて少しホッとした私だったけれど。
目の前の相手の不審な行動に、私は少し後ずさりながらそう叫んだ。
兵士は私のそんな言葉などさして気にしていないかのように、ドア近くに行き鍵を閉める。
「な、そ、そこをどきなさい」
ドア前に立ちふさがるようにする兵士に、私は内心怯えながら何とか王女の威厳を保ってそう言ってみる。

「そうはいかない」
「え?」
あれ、この声は…。
「ムギの苦労が無駄になるからな」
「何を言っ…え?」
兵士が急に声の口調を変えたので私は少し驚いた。その声は…。
目の前の兵士が頭に被っていた冑を取る。
「…ふう。二人きりになるのは、毎回なかなか大変だな、ミオ」
「リツ!」
城の一室に王によって蟄居を命じられたリツが、今自分の目の前に立っていることに、私は信じられない気持ちで彼女を見つめる。
関連記事

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

Comment

非公開コメント

プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

当サイトはリンクフリーですのでリンクをしていただけると嬉しいです。相互リンクもよろしければ大希望です。

当サイトはまんがタイムきらら原作、アニメ「けいおん!」中心の非公式サイトです。
原作者様、出版会社様、制作会社様とは一切関係ありません。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
けいおん時計
リンク
ランキング

FC2Blog Ranking

RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。