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追憶の紋章 【12】 茨の道 -03-

Category : 追憶の紋章【12】
城の生活を、王女としての道をミオが選ぶなら。その時は…。

「…とにかくここから抜け出す方法を練らないとな」
私は気持ちを切り替えるように一度頭を振ると、二人に向けてそう言った。
「ラジャー」
「作戦会議といきましょうか」
気楽な様子のユイと、冷静な口調のアズサ。
二人の対照的な態度に、私はやや苦笑しながらも。
とりあえずは一旦三人とも椅子に座り腰を落ち着けて、脱出計画を話し合った。

***

気付けばもう外は暗かった。
「気分が悪いので夕食はいりません、もう今日は休みます」
食事の準備が出来たと告げにきた侍女にそう言った後は、部屋には誰にもこなかった。

あれからずっと考えていたけれど。どうにもいい案など浮かぶわけもなかった。
でもたった一つだけ、私は心に決めたことがある。
私はリツが無事であればそれでいい。彼女の身が何よりも大事だという事。
父が私が大人しく隣国に行くなら、リツに何もしないというなら私は行ってもいい。
悲しいけれど…。リツがこれ以上私のせいで傷つくのを見たくない。
でも父が本当に約束を守るかは、私にはどうにも信用できない。
すでに父は施設の件では、私を騙していたのだから。

父にすれば施設そのものは無くしてしまったとはいえ、別の施設に移した園長先生や子供たちにちゃんと援助したから、それでいいだろうと思っているのかもしれないけれど。
そんなことは関係ない。父は私の思い出の場所を、…帰る場所を奪ったのだから。
リツだって施設が無くなったのを知って、きっとひどく悲しんだろうに違いないから。

それでも今の私には、父の言葉を信じる以外に何が出来るというのだろう。
私は一つ大きなため息を吐いた。
ずっと座りっぱなしだった私は、ふと立ち上がって窓の方へと向かう。
窓の外では闇が空を支配している。今はもう人びとは明かりを消して眠りについている時刻。
いつもなら当番兵が眠そうな顔をしながらも、城の廊下を警備で回っている頃だ。
そんな事を思いながら、ぼんやりと窓の外を見ていた私の耳に、突然城の一角から凄まじい爆発音があがった。

「な、何…」
思わず私は窓を開けて、音のした方を見てみると、向こうの方で白い煙が立ち上がっているのが見えた。部屋の外からは、王宮内に居た兵や騎士たちの騒ぐ声があちらこちらから聞こえてくる。窓の下には兵士達が持っている明かりが集まって、無数に煌いて揺れていた。
コン、コンとドアをノックする音が聞こえて、私は窓から離れて慌ててドアを開ける。

「殿下」
「ムギ」
「外で何かあったようです、殿下はご心配なさらずどうぞこちらにこのままで」
「ムギ、いったい…」
ムギが会話している間にも、爆発音が再度鳴り響く
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