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追憶の紋章 【10】 真実とそれぞれの思惑 -10-

Category : 追憶の紋章【10】
私の過去の話は、いずれゆっくりするとして。
「とにかく今はリッちゃんの身が心配なの」
今はまだ一室に捕われているだけのリッちゃん。
しかし陛下は王女の過去を知り、さらにドラゴンの秘密を知る者として、彼女を今後どう扱うか私は心配だった。ドラゴンを倒した英雄を、すぐにどうこうする気はないとしても。

私は陛下が言った「赤枝の騎士は恩賞に不満を抱き、余に切りかかったのだ」等という愚にもつかない話を信じる気は毛頭なかった。
多分陛下は焦っているのだ。
魔法士たちのドラゴン制御の失敗によって、自分の責任を追及される事。
隣国との戦いで強力な戦力になると思われていた、ドラゴンの投入が無理になったこと。
内にも外にも不利になった状況の打開策の一つとして、ミオちゃんの突然の隣国への輿入れを決めたのだろうと私は推測していた。

ドラゴンを使って有利に進めようと思っていた隣国との戦を、一旦沈静化する為。
さらに今回のドラゴン討伐の功績として王弟殿下が、王女を自分の息子の許へと要求してくる事を事前に防ぐためだ。
ドラゴン討伐に行ったのは王弟殿下の第二子息だが、息子の功績は自分の功績とばかりに、いろいろ要求してくるに違いない。王女殿下を第一子息にと、王弟殿下は望まれるだろう。(もちろんそれを陛下に直にお願いするのは、王弟殿下の第二子息だろうけど)
「私の功績を持って、常日頃王女を慕う当家にお迎えさせていただき、ますます王家と当家の縁を強くしたいと願っております」とか何とか言って。いや、言わされて。

「王女殿下と結婚して、さらに王女さまとの間に生まれる子が男の子なら尚いいわけですね」
紅茶を時折飲みながら、アズサちゃんは鋭い意見を言ってくる。
「それもあるけど、たぶん王弟殿下はそれまで待たないわね」
幼少の王子に代わって、王女の夫である我が息子が政務を補助させて頂きたく…とかどうとかこうとか言ってくる可能性大ね。
もちろんそれは陛下だってわかっているだろう。だから先手を打ったのだ。
外では一旦は隣国との戦ではなく共存を選び、内では王弟殿下の思惑を外す為。

「王女の急な縁談は、多分それが原因でしょう」
「迷惑な話ですね、王女様も」
「…ええ、本当に」
どちらにしても、このままではリッちゃんはあらぬ罪をきせられ、ミオちゃんは隣国の王子の許へと連れていかれてしまうだろう。
さて、どうしましょうか。とにかく一度なんとしてもリッちゃんと会わないと…。

「あら、そういえばユイちゃんは?」
ふと私は同じ魔法使いの彼女を思い出した。
祝宴会場でみかけた彼女は、今、どうしているのだろう。
「あー、それなら多分」
「多分?」
「リツさんの処だと思いますよ。恩人の危機だーとか言って飛び出していきましたから」
だからリツさんの方は、ユイさんにまかせておけばいいと思いますよ。
アズサちゃんがのんびりとした口調でそう言った。

「…やっぱりこんな大事な時に、二人がここに居てくれて本当に助かったわ」
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