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追憶の紋章 【9】 王との対話 -01-

Category : 追憶の紋章【9】
王都に戻ってから数日後、それぞれの論功行賞が発表された。

個々人が晴れがましい笑顔を浮かべながら、それぞれの勲功を讃えられ恩賞を受け取る。
そんな中ドラゴンを倒した者と認められた私は一人、玉座がある謁見の間に呼ばれ王と直接対面していた。
部屋には中央の玉座に座る王と、その左右に並ぶ数人の武官と文官。
私は部屋の中央へと向かい、膝を下ろし恭しく頭を下げる。

「赤枝の騎士よ」
王が直接私に話しかける。
「は」
「此度のそちの働きは、他の並み居る我が国の勇者たちを凌ぐものである」
「恐縮でございます」
「謙遜はいらぬ」
余からもこの国の民を、恐ろしきドラゴンから救ってくれたこと礼を言う。
王はそう言って隣に居た従者に何か指示を出したかと思うと、すぐに私の前に装飾美しい箱をいくつか持ってこさせた。
「まずはそれらの恩賞を受け取るがよい」
従者がおもむろに箱を開けると、中には金貨が詰まっていた。
確かにそれは恩賞らしい恩賞だ。

「それ以外にも、そなたには特別に爵位を与えよう。さらに今後は近衛騎士団の副団長の一人になってもらう予定だ」
「え…?」
平民出身の私が団長格に、それも爵位を与えられるとは…。
私は多少驚きが顔に出てしまった。
私の驚きを他所に、王は文官が立ち並ぶ方に目配せすると、一人の文官が紙を広げ朗々とした口調で文章を読み上げていく。

「そなたには爵位に相応しい家名も用意しておる。その昔王家に剣で忠誠を尽くし倒れた武官が居てその者の…」
文官の説明を聞きながら、私はどこか感無量な気持ちになっていた。
ただの平民から軍に入り、私自身の努力もあったが伯爵の力を借りて近衛騎士になった。
それだけでも遠い道のりだった気がしたのに。
功績をあげたとはいえ、爵位まで授与されるとは。
王が高く今回の功績を評価してくださっている事に、私は素直に感謝した。

文官の話が終わると、王は満足した様子で私を見てきた。
「いかがかな、ドラゴンを倒した英雄よ」
「…思いもかけない程の過分なる恩賞、歓喜に耐えません」
その気持ちに嘘はない私は、心からそう言って深く頭を下げた。
「満足してもらえたようだな」
「ですが陛下、私は…」
心からの感謝を表しつつも、しかしそれは私の本当の願いとは違う。
私の望みは爵位や団長の地位などではない。私は思いきって長年の望みを口に出そうとした瞬間、王のどこか興奮した声が聞こえてきた。
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ジャンル : 小説・文学

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