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追憶の紋章 【7】ドラゴンスレイヤー -11-

Category : 追憶の紋章【7】
「ゴホ、ゴホ」
砂煙のために咳込んだ私は、必死に手で砂を払って辺りを見てみる。
「ユイ!」
「リッちゃん、大丈夫?」
「ユイこそ、無事で良かった…」
互いの無事を喜びあう中、砂煙が消えていくとドラゴンがその巨体を現した。
もうピクリとも動かず、地面に倒れたままだ。

私は警戒しながら、地面に倒れたドラゴンの側へと寄っていた。
ドラゴンは私が近づいても、ピクリとも動こうとしはしない。
「…やったのか」
「…そうだね。でもこの子には可哀想なことをしちゃった」
「ユイ?」
いつのまにか私の隣に来て、ドラゴンを見つめるユイ。
だが私の問いかけに答えたユイの声は、いつもの能天気な様子はなく、深い悲しみの色が滲んでいるようだった。
「この子は自分の意思で動いていたわけじゃあないのに…」
「え?」
ユイの言葉にどういう意味か尋ねようとした時、誰かが不意に叫んだ。
「ドラゴンを倒した…、倒したぞー!!」
一人の騎士がそう言うと、洞窟内に残っていた仲間たちは一斉に歓喜の声を上げた。

バンザーイ!
我が騎士団に栄光あれ!
我らが弓に勝利の矢が放たれた!

興奮する声が上がる中、最初に叫んだ騎士が私の方へ嬉しそうに近づいてきた。
「赤枝の騎士がドラゴンを倒した!」
「確かに!かの騎士がドラゴンに槍を放ち、腹に剣を指した!」
「赤枝の騎士こそ、我らが英雄!ドラゴンスレイヤー(ドラゴンを倒した者)だ!」
そうだ、そうだ!!と激しいドラゴンとの戦いで生き残った勇者たちは、口を揃えて私に賞賛の声を浴びせる。

「いや、私は…」
「赤枝の騎士万歳!」
「若きドラゴンスレイヤー!」
彼らの興奮した声は、洞窟前に待機していた他の騎士や魔法士たち、討伐軍全員に聞こえたようだった。中の様子を見に来た者もすぐに状況を理解して、同じように喜びあう。

洞窟前の陣営で残っていた討伐軍の兵士たちも、洞窟から戻ってきた騎士からドラゴンを倒したと聞いた途端、大きな歓喜の声が上がった。
副隊長も無駄な勇ましさが回復したかのように、矢継ぎ早に命令を下し街へ報告の使者を飛ばす。すぐに戦いによって怪我をした兵士たちを運ぶべく、街に救援を呼ぶと共に喜びの報告を伝えた。

討伐隊からの報告はすぐに街中に広がった。
後で聞いた話では、街に住む人々は口々に歓喜の声を上げ喜びあったそうだ。
そのせいかどうかはわからないが、オークやゴブリンの集団での侵入がぷっちりと無くなった。
多少の知性を有するオークどもが、ドラゴンを倒した討伐軍と戦う等、分にあわないと判断したのかもしれない。

二重の喜びに満たされた街は、お祭り騒ぎの様相と化した。

To be continued…
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