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追憶の紋章 【5】 迷走する討伐軍 -02-

Category : 追憶の紋章【5】
討伐軍は洞窟の近くにある湖の側に、陣を敷いている。
「隊長が怪我をされた!手当てを!」
負傷した隊長を救護兵に渡すと、私はまた洞窟に戻ろうとした。

「リッちゃん」
怪我した兵士を抱えながら、私より先に洞窟の外に出ていたユイは、私が戻ろうとするのを見て声を掛けてきた。
「ユイ、さっきは助かったよ」
ドラゴンの炎を正面から受ける事を間逃れたのは、ユイが私の名前を呼んでくれたお陰だ。
そう思い、私は彼女に礼を言った。
「ううん、そんな事はいいけど。…それより中に戻る気?」
「…中にまだ、仲間が居た」
もしかしてまだ生きているかもしれない。
それだけ言うと、私はまた洞窟の中へ入ろうとする。
「仕方ないなあ、私も付き合うよ」
止めても無理だろうと判断したユイは、気楽な口調でそう言うと私の後を付いて来る。

「いいよ」
「まあまあ」
一宿三飯の恩人が行くというなら、私も行かなきゃねえ。
ユイはそう言って、ふふんと持っている杖をくるくると回している。
「細かいな…」
「いや、それを覚えているくらい感謝してるよー、て言いたかったの。」
「…ま、いいけど」
絶対無理するなよ、と私が言っても「はーい」と余裕のあるユイ。
不思議な魔法使いだ。度胸があるのか、単に鈍いだけなのか。

ここに来る前に知り合った、自称魔法使いのユイ。
軍に所属する魔法士でもない彼女と、こうして共に戦う事になった経緯はいろいろとある。
だが今は、ユイとの出会いを思い出している場合じゃない。
私はそう思いながら、ユイと二人でまた洞窟の入り口前に立った。
奥から時折聞こえてくる大きな獣の咆哮。
音の振動によって、狭い洞窟の天井からパラパラと、小石が上から落ちてくる。

「行くぞ」
「OK」
それらを手で払いのけながら、私は能天気な魔法使いと共にまた洞窟の奥へと向かった。
洞窟の奥を目指す間、私はずっと考えていた。

あれに人が勝てるのか…。

王家に伝わる初代の王がドラゴンを倒した逸話。あれは真実なのだろうか。
もしそれが真実ならば、初代の王はどうやってあれを倒したというのだろう…。
王家の伝承をもっと知っておけば良かった、と剣と楯を抱えて洞窟の中へと向かう途中、私は少し後悔していた。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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