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追憶の紋章 【4】 晩夏の異変 -04-

Category : 追憶の紋章【4】
「まずは本当にドラゴンが出現しているか、さらに街の状況をどうなのか、詳しく確認するはずだわ」
今は休戦状態とはいえ、隣国との戦争がいつ起こるかわからない不穏な日々の中。
そう簡単に軍の中核である騎士団を派遣するわけにはいかない。
王だけでなく、軍の上層部の方でもそう思っているに違いない。
「事実だとわかれば、すぐにでもドラゴンの討伐隊が結成されると思うわ」
もし本当にドラゴンが出て街を襲っているのなら、街の住人は大変な事になっているだろう。
そうなればさすがに王都の方でも放っておくわけにはいかない。

「…それにしても、いくら街には元から駐屯している守備軍がいるとはいえ悠長だな」
本当にドラゴンが現れていて街を襲っているとしたら、遅れれば遅れるほど被害がひどくなるじゃないか。
リッちゃんが少し苛々とした口調でそう言った。
「そうね。…街は大丈夫かしら」
私も彼女の苛々する気持はよくわかった。

「ムギ、もし本当にドラゴンが出て街を襲っているとして、討伐隊が結成されるとしたら私を推薦して欲しい」
伯爵にも、そうお願いしようと思っている。
事実確認はともかくとしても、彼女は討伐隊に参加する気はすでに満々のようだった。
彼女の後見人の伯爵にも、自分の希望を伝え協力してもらうつもりなのだろう。
「…わかったわ」
私は一瞬躊躇したけれど、結局彼女の希望を叶える事に同意した。
今更彼女を説得して止める自信は、私には欠片もなかったから。

ドラゴン。
我が国の王家の創始者は、ドラゴンを倒した勇者だったと史書に記載されている。
この国ではドラゴンは畏怖の象徴でもあるが、その力は神聖視されるものでもあった。
そのドラゴンを倒した王家の始祖の伝承は数多く残っている。
ドラゴンとはどれほど恐ろしく神秘の力があったとしても、最後には勇者によって倒されるべき存在なのだ。

それをもし彼女が、王家の始祖と同様にドラゴンを倒したら…。

王も、いや国全体がその功績を認め、彼女を誉め讃えることだろう。でも…。
「ムギ。ぜひ頼む」
ドラゴンへの恐怖よりも、又とないチャンスが来たことに対する高揚感を抑えきれない様子の彼女に、私は不安な気持ちがどうしても消せなかった。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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