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スカイハイ【14】 - 06 -

Category : スカイハイ【14】
そうか、とどこか納得しつつ、澪の口から親という単語が出た事に私はハッとした。
「そうだ、親御さんは反対しなかったのか、ここを受ける事に」
聞いておいてなんだけど、絶対反対したに違いないと思う。
特にあの親父さんなんか。

「うん、された。それはもうすっごく」
一瞬嫌そうな顔をした澪だったが、すぐにクスッと小さく笑い出した。
「だ、大丈夫なのか…」
「何が?そりゃ反対されたけど。まあ予想はしてたし。でもさ、もう私だって大学卒業して二十二歳になったんだよ、律。世間的にはいい大人なんだよね」
自分の進路を自分で決めていい歳だよ。
そう言った澪の表情には、ほんの少し自信みたいなのが見える。
それを見た私は、もう澪は昔とは違うんだな、とそう思えた。

「はは。まあ、そうかもな。でも大変だったろうなー」
なんか想像するのが、怖いくらいだ。
「まあね。そりゃあ、大変だったけど。でも私がそうする、て決めたんだ。家を出て東京に行く、て」
「澪」
「だから就職活動では、東京の会社を選んだんだ。それが理由かな」
も、これでいいでしょ。そろそろ戻ろう、律。
そう言いながらまた私に背を向けると、澪はドアの方に歩いていこうとする。

そんな彼女の背中を見た私は、思わず胸の内から溢れだす衝動を抑えられなかった。
「あんまり遅いと、さわ子先輩に怒ら…きゃ!」
後ろから澪に近づくと、思わず私は後ろから彼女を抱きしめた。
突然の行為に澪は小さく悲鳴を上げた。

「ちょ、り、律!?」
「澪、もう一度だけ、もう一度だけ聞くよ。どうしてここに来たんだ」
私は、私は。
「澪、好きだ。ずっと好きだった」
もうあれから二年も立ってるのに、未練がましいと思われるかもしれない。けど!
「でももうずっとあきらめていた。澪はもうとっくに地元で就職してるか、大学院入ってるか」
もしくは…、とそこまで言って、私は口を閉じた。
「…もしくは?」
僅かな沈黙の後、澪が囁くようにそう聞いてきた。
「…もう結婚しているだろうと思ってた」
本当にそう思っていた。最後に会ったあの時に見たあいつと。

「律」
「でも違ってた。私が想像した、そのどれでもなかった」
もうこんな気持ちはごめんだ。これ以上は耐えられない。
今、目の前に澪が居るのに、私の側に来てくれたのに!
嘘も誤魔化しも、適当な言い訳も、もう何も言いたくないし、聞きたくない。

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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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