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スカイハイ【14】 - 04 -

Category : スカイハイ【14】
「それじゃ、私がさわ子さんのお手伝いを、それってつまりいずれはバンドのマネージャーをする事になるんだけど、それでもいいのか?」
うん、まぁそりゃあそうなるだろうな。さわちゃん、今はマネージャー業以外にもいろいろと忙しくて。だから前から私たちのマネージャーになってくれる人を探してたわけだし。

「いいよ」
私はあっさりとそう答えた。
どちらにしろ事務所の為にも、私一人が反対してもどうにもならないと思うし。
「やりにくくない?」
「だから、なんでそうなる」
少々複雑ではあるけれど嬉しいのは嬉しい。て、言いたいけど言っていいのかな?
「いいって。元々さわちゃん一人で大変だったし、新しい人が早いトコ来て欲しかっただけどさ。募集してもなかなか人がこなかったんだ」
なんせ所詮零細企業ですから。将来性はあるかもしれないけど…あるかな?

「さわちゃんだってすごく喜んでるしな、いい人材が取れた―、て」
それにしても本当はすごく嬉しいくせに、なんだかそれを言っていいのかわからなくて。
とりあえず会社をダシにして誤魔化すように話す私。
「どこまで期待に添えられるかわからないけど」
「謙遜、謙遜。この優秀な新人さんがー」
ちょっとからかい気味にそう言うと、澪は頬を少し紅くなっていく。

「バカ。ほ、本当に自信ないんだ。勉強とは違うし、それに…」
「お、昔の自信なさげーな澪しゃんが、出てきたぞー」
可愛いねー、と冗談交じりにそう言いながら頭を撫でると「バ、バカ、止めろ」と言い返す。
こんな僅かなじゃれあいが、なんだかほんの少しだけ、二人を昔に戻したような気がしたけれど。

「…律、そろそろ戻らないと」
澪にそう言われて、私ははっと我に返った。
そうだった。いつまでもここで話している訳にはいかない。
私は少しだけと言って、強引に彼女を連れだしたのを思い出した。
「そうだな」
そう言いながらも、私の足は一向に動かない。このままじゃ、駄目だ。
私はもう、もうわかってしまったんだから。自分の気持ちに。

「待て、澪」
私に背を向けて、屋上のドアに向かおうとしていた彼女の名前を呼ぶ。
「律?」
「もう一度だけ聞きたいんだけど」
再度私の方に体を向けた澪が、静かな面持ちでこちらを見ている。
彼女の目を見ながら、私は心臓の音がはっきりと聞こえてくるような気がした。
握る手にも力が入る。

「…何を?」
そう聞き返す彼女に、私はすぐにでも答えたかったが、すぐには口が動かなかった。
不意に過去の苦い経験が、走馬灯のように頭の中を駆け巡る。

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ジャンル : 小説・文学

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