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スカイハイ【13】 - 07 -

Category : スカイハイ【13】
唯と梓二人の会話をなんとはなしに聴きながらも、私はすっかり上の空だった。
いまだぼんやりと見つめる先には、雲一つない空が広がっている。
春も近いこの時期。僅かに暖かさを含む風。

今日と同じように晴れた空の下で、卒業証書を投げたのは四年前。
今日と同じように晴れた空の下で、彼女の家に初めて行ったあの日。

誰もが暖かい季節の到来に心躍らせる、そんな季節。
なのにいつでもこの時期は、私を不安定にさせる。

***

梓が来てから五分も立たないうちに、ムギも部屋に入ってきた。
「あら、りっちゃん」
お約束のように、ムギも私が先に来ている事に少し驚いた様子だった。
とにかくこれでバンドのメンバーが勢揃いした。

「それにしても珍しくさわちゃんが遅いな」
私がそう言うと、他の三人は互いに頷きあう。
「さわ子さんも忙しいから」
「私たちのマネージャー兼事務所諸々の仕事あるし」
「確かに最近は以前より増して、忙しいを連発してたよねー」
ムギ、梓、唯がそれぞれ思いのままに口にする。

「ま、確かにさわちゃんも一人で何かと大変だよな」
事務所には社長と他数名の事務の人がいる以外は、基本的にさわちゃんが営業の中心といって良かった。バックに大手の出資者がいるとはいえ、事務所自体はまだ零細といってもよいくらいの小さい会社。まだまだ海のものとも山のものとも言えない事業に、それ程余裕のある資金は提供されていないのはあきらかだ。
そのせいかどうかは知らないが、事務所の人材不足は止むを得ない感がある。

「人手不足ですからね、うちの事務所」
「さわ子さん、大丈夫かしら…」
梓もムギもさわ子の忙しさを知っているので、多少心配そうだった。
「ま、早く私たちが有名になって稼いでさ、事務所にお金を入れてやらないとなー」
なんて私たちょっと偉そうにそう言うと、他の三人もうんうんと頷いた。

「早くさわ子さんを楽にしてあげる為にも頑張りましょう」
「そうだね、あずにゃん」
握り拳を作りながら真面目にそう言う梓に、隣のいる唯がにっこりと笑いかけた。
「だ、だからあずにゃんは止めてください、てば」
怒ったようにそういう梓だが、その頬は少し紅い。

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ジャンル : 小説・文学

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