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スカイハイ【13】 - 01 -

Category : スカイハイ【13】
頬に当たる風はまだ少し冷たい。

「…ま、でも少しは暖かくなってきたかな?」
肩から少しズレかけた荷物を持ち直しながら、私はポツリとそう呟いた。
そのままいつも通り、ドアに鍵を掛け階段を降りると、私は駅に向かって歩き出す。
昨日の午後から降り出した雨はすっかり止み、今朝はえらくいい天気だった。

駅までの道のりはそれ程遠くなかった。
五分もしない内に最寄りの駅に着いた私は、駅の中にある時計をチラリと横目で見る。
今日はいつもより早く着きそうだな。
そんな風に私が思っている間にも、電車がホームに入ってきた。

都心に向かうに連れて、乗車する人が増えていく。
それでも朝のラッシュ時間からは少し過ぎた今は、ぎゅうぎゅうに混み合うといった事はない。
とはいえ、余裕で座れるようなスペースは空いていなかった。
私はドア付近の空いたスペースに身を寄せながら、ぼうと過ぎ行く外の風景を眺めていた。

途中乗り換えも含め、電車に揺られる事30分程で目的の駅に降りた。
東京に来た当初は人の多さに驚いていた私も、今では随分慣れた気がする。
東京の複雑な路線事情にはいまだ時折まごつく事もあるけど、なんとか順応している自分。
住めば都というけれど、要は全て慣れだな…とか思う。

「東京に出てきてもう二年だしな」
駅を降りて歩いている間にも、僅かに吹く風が頬を当たる。
でもそれはついこの間まで、全身に突き刺すように吹いてきた冷たい風じゃなかった。
それは春の訪れを感じさせる、優しい風だった。

***

私が唯たちと共に東京に来てから約二年たった。
不安と希望を両手に抱えながら東京に出てきた私たちを待ち受けていたのは、目一杯の忙しさ。ライブ活動はもちろんの事、各方面への営業回りや宣伝活動。
さらにそれらに関連する、他諸々の細かい事務作業なんかもある。

いくらスカウトされた身とはいえ、まだ何ら実績のない新人の私たちは出来る限り自分たち自身でなんでもしなくてはいけなかった。もちろんその合い間にも練習、練習と。
最初の頃はもう勝手がわからず、四人無我夢中でやるべき事をこなしていくといった感じだった。

「ちわーす…て、私が一番乗りか」
事務所内にある、いつもミーティングに使う部屋に入ると誰一人居なかった。
それも当然で、集合時間にはまだかなり早い。

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ジャンル : 小説・文学

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