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スカイハイ【12】 - 07 -

Category : スカイハイ【12】
「いや、だから。澪」
「私は、律の邪魔をしたくない」
「…」
「律の夢を邪魔するような存在になりたくない」
「澪…」
邪魔、だなんて。違う、澪。私は…。
「だから律にはバンド頑張って欲しい」
そう言った澪の声は少し震えていた。

「邪魔だなんて、そんな事な…」
「私はまだここから離れられないし」
また私の言葉を遮って澪はそう言うと、僅かに涙が浮かぶ目を大学の方へと向けた。
「律を…待てない」
「…」
澪の話に私は頭が混乱しそうだった。

「だから、私は行かないんだって。ここに残って仕事を」
「律がここに残っても、私はもう律とは…」
「なんでだよ!」
思わず私は大きな声を上げてしまった。
澪の肩がビクッと動くのを見ながらも、私は声を抑える事が出来なかった。
「なんでそんな事を。私は澪と一緒に居たいだけなんだ、なのに…」
どうしてこうなったんだろう。
澪にずっと止める止めると言いながら、結局バンドを止める事が出来なかった報いなのだろうか。

それとも。

それともここに残る、澪から離れない、と今もそう口では言いながらも。
まだスカウトの話を断らず、ギリギリまで返事を待ってもらっている事に。
待てない、と澪が言った時。
私は胸に何か鋭い刃のようなものが刺さったような気がして、思わず手を胸元を当てた。

もしかして私は密かに期待していたのかもしれない。
澪が、私が東京に行っても今まで通りの関係でいてくれるのではないかと。
ここで、私を待っていてくれるのではないかと。
そんな自分にとって都合のいいばかりの未来を望む私の心情を、澪にはとっくに見透かされているのではないだろうか。

「行かなきゃ」
しばらく沈黙が続いた後、澪はこれで話はおしまい、とばかりにどこかきっぱりとした口調でそう言うと同時に、道の向こうから車が来る音が聞こえてきた。

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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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