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スカイハイ【12】 - 05 -

Category : スカイハイ【12】
「秋山さん、乗らないの?」
バスに乗る直前に、一人の女の子が彼女にそう聞いてきた。
「あ、あの…」
「話があるんだ、澪」
バスに乗るか少し迷う様子を見せる澪の手を掴んで、私はもう一度そう言う。
今の私の醸し出す雰囲気はあまり良いものではないだろう。
その自覚があったから、先にバスに乗り込んだ複数の男女が私を怪訝な目で見ているのも無理もないと思った。

「秋山さん、大丈夫か?」
それでもバスに乗り込んでいた内の一人、多分澪と同じ大学生の男があからさまに私を牽制するように睨んできたのにはまいった。
「だ、大丈夫です」
澪もその男の険呑とした雰囲気を感じ取ったのだろう、彼を止めるように慌ててそう言うと「先に行ってください」と付け加えた。

「でも…」
「本当に大丈夫です。彼女は私の友達です」
男の方はまだ少し心配した様子を見せたが、発車知らせるバスのクラクションが鳴るとそれ以上は何も追求してこなかった。バスは澪と私を残してすっかり日も落ちた暗い夜道を走って行く。
バス停にまた先程の静けさが戻ってきた。

***

淡い街灯が照らす下で、私は久々に澪と再会していた。
私が強引に会いに来た、が正しいのだけど。

「澪、なんで…」
と、そこまで言って私は口ごもってしまう。
とにかくまずは会う事ばかり考えて、どこから話を切り出すかまったく考えていなかった事に、今更私は気付いた。

「い、いやー、それにしても大学の裏手にバスが通ってるなんて知らなかったな」
唯が先程携帯で教えてくれたのはこの事だった。
電車通学の子もいるのだが、地域によってはバスの方を利用している生徒も多いのだと言う事。
もちろん唯は以前和から聞いていたのだ。

「でも駅前と違ってこっちはだいぶ、なんていうか自然の中だね」
もう辺りは真っ暗で、ここに一人きりでバスを待つのはなかなか怖いものがある。
元々澪は通学には電車を利用していた。バスだとかなり遠回りする事になる。
ただでさえ人一倍怖がりの彼女が、このバスを利用する必要は何一つ無い。
なのにここ数日、彼女はきっとこのバスを利用していたのだろう。

「澪。その…なんで急に連絡してくれなくなったんだ?」
澪がなぜバスを利用していたかなんて、考えるまでもない。

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ジャンル : 小説・文学

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