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スカイハイ【11】 - 05 -

Category : スカイハイ【11】
「律…?」
「もし、もし私がバンドの方を選んだら」
「選んだら?」
聞き返す澪に私ははぁと溜息を一つ吐いた後、重い口を開く。

「私はここから出て行くことになる」
「…え?」
「東京に、行くんだ」
「…」
「東京で本格的に活動するのが、デビューにあたっての条件の一つなんだ」
私がそう言うと、しばらく部屋の中は重い沈黙で包まれた。

***

長い時間に感じられたけれど、時間にすれば数分程度。
部屋の中を覆っていた重苦しい空気は、澪が「東京」とポツリと呟いた事で僅かに揺いだ。
その表情は少し強張っているように見える。

「承諾したら、すぐにでもこの街を出なきゃいけない」
「…」
「そうしたら、私たちは今以上にもっと会えなくなる」
それは疑いようのない事実だ。
そうでもなくても、今だってただ会うだけでも大変なのに。
こうやって澪が部屋に泊りに来る事だってものすごく久しぶりで、それも和の協力があってこそだ。

なかなか会えなくなるのは、もちろん物理的な距離のあるけれど。
私、東京でミュージシャンしてまーす。
…なんて澪の両親が聞いたら、ますます目くじら立ててそんな奴との付き合うな、なんて反対されるに違いない。少なくとも真面目に楽器店で正社員として働いてます、とは雲泥の差だと思う。

「律…」
「私はバンドが好きだ。音楽も好きだ」
いい加減でちゃらんぽらんな私でも、これだけは本心だと思う。
高校時代から続けてきたバンド。
専門学校入ってからは、それなりに練習だって頑張ってきたつもりだ。

「今のバイトだって別に嫌いじゃない。店長も同僚たちもいい人たちだし」
それも嘘じゃない。だから飽きっぽい私でも長続きした。
正社員の話が来たときだって正直嬉しかった。
真面目に頑張っている処をちゃんと評価されていたんだな、て思えて嬉しかった。

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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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