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スカイハイ【10】 - 09 -

Category : スカイハイ【10】
「そう。なら来週までよく考えてみてね」
あ、そうだ。親御さんの承認もきちんと取っておいた方がいいわね。
スケジュール表を鞄に締まった彼女は、どこか事務的な口調でそう言った。

「でもけっして悪い話じゃないと思うから、前向きに検討してくれる事を祈ってるわ」
そう言った後、彼女は話は終わったとばかりにオーナーと何やら話を始めた。
これ以上はここに居ても無用だろう。
そう判断した私たちは、彼女とオーナーそれぞれに簡単な挨拶を済ませると、四人揃ってライブハウスを後にした。

***

「もう!どうしてあの場ですぐに承諾しなかったんですか!」
ライブハウスを出て直後に、梓が唯を非難するようにそう声を上げた。
私たちはどこかのカフェやお店に入る事もなく、歩きながら話していた。

「あ、あずにゃん」
「こんなチャンスなかなかないんですよ!まごまごしてたら逃しちゃうかもしれませんよ」
「落ち着いて、梓ちゃん」
「これが落ち着いていられますか、ムギさん!」
唯に食ってかかる梓をムギが宥めにかかるものの、梓はいまだ興奮気味だ。

「ご、ごめんね、あずにゃん」
それでもさっきから平謝りを続ける唯を見て、梓はやや落ち着いてきたのか「まあ、もういいですけど」と言うと、一つ大きく息を吐いた。

「でも確かに唯ちゃんの言うとおりだわ」
「ムギ」
「これはそんな簡単に決断していいことじゃないもの」
「ムギさん」
「ごめんね、梓ちゃん。でも私も少し考えなくてはいけない事もあるし」
そう言ったムギの表情は少し思案気だ。
ムギ自身も、まさか本当にプロの道が開かれるとは思っていなかったのだろうか。

「律さん」
「え?」
「律さんはどうなんですか」
「いや、私は…」
躊躇する私を見た梓は、少し焦れたような表情を浮かべたがそれ以上は何も言わなかった。

梓の気持ちもよくわかる。
私たちと同じようにバンド活動を続けていた彼女は、どこか遊び半分だった私や唯とは違う。
真剣にプロを目指して、これまでずっと音楽活動をしてきたのだ。
そんな梓には、今日の話は飛びついてでも受けたい話だったはずだ。
なのに他のメンバーがどうにも腰が引けている状態とあっては、歯がゆい気持ちで一杯だろう。

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ジャンル : 小説・文学

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