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スカイハイ【10】 - 05 -

Category : スカイハイ【10】
しばらく沈黙が続いた後。
私は意を決するように、一度息を吐くとそのまま頭を下げた。
「澪、ごめん」
「…律?」
澪の声には、急に頭を下げて謝る私を不思議がっている風なのがありありと感じられた。

「実は私…」
ようやく私は澪に、ここしばらくであった出来事を最初から話す事が出来た。
それはここに至るまでに事態が二転三転してしまい、当事者の私でさえ困惑するばかりの日々だった事を。

***

携帯に連絡があったのは、店長から社員にならないかと聞かれた次の日。
コンビニでちょっとした食材を買い込んだ帰り道の時だった。

相手は「次はもう無いだろう」と半ば諦めていたライブハウスのオーナーから。
一応私がバンドのリーダーとなっているから、私に連絡を取ってきたのだろう。

- ちょっと話があるので、明日の夜にでも顔を出して欲しい。
電話の向こうでそう言われた私は、頭の中が疑問符が一杯になる。
なんだろう?もう一度ライブしてみないか、とかかな?

- 来ればわかるし、君たちにとっても悪い話じゃないと思うよ。
用件を聞いてもそう口を濁すオーナーに曖昧に返事をしながらも、私はとりあえず承諾する。
他のメンバーの都合などもあるので、全員は無理だとしても私だけでも行きますからと告げて携帯を切った。

「悪い話じゃない、か…」
まだ何もわからないけれど、オーナーの口ぶりからしてただの冷やかしでもないみたいだ。
何ともすっきりしない気分だったが、私は内心、僅かな期待感が湧きおこるのを消せなかった。
しかし同時に奇妙な苛立たしさ感じずにはいられない。

ようやく社員の口が決まりそうだというのに、これ以上わずらわしい事が起きなければいいけど。
コンビニの袋を片手に家に帰る途中。内心でそう呟いた後、私のふと考えてしまった。
…わずらわしい事、とはなんだ?
私は何に対してわずらわしいと思っているのだろう?
どこかすっきりしない、もやもやとした気持ちが私の足を止めてしまった。

「あー、もう!明日行ってから考えればいいんだしー」
考えるのに面倒くさくなった私は、ポケットから携帯を取り出した。
まずは唯に連絡して、と。梓には唯からしてもらえばいいだろう。それからムギに…。

私は努めて何も考えないように意識しながら、機械的に指を動かし始めた。

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ジャンル : 小説・文学

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