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スカイハイ【4】 - 04 -

Category : スカイハイ【4】
「なあ、律は?」
「え、えーと。その…ま、まあ無難にどっかに就職を」
どこかで絶対そうなるだろうと理解していても。
今まで一番こんな答え方はしたくないと思っていた答えを私は口にしてしまった。
我ながらそのことに少しビックリすると同時に、なんだか苛々した気分にもなってきた。

「へえ、ちゃんと考えてたんだ」
「な、なんだよ、悪いかよ」
「あ、ごめん、そんなつもりじゃ…」
「あ、いやいや、こっちこそごめん」
僅かに湧いた苛立ちの気分がつい出てしまったのか、やや口調が荒い感じになってしまった。

「ま、まあ。まだわかんないけどさ。ほら、私ってバカだしー」
このご時勢、就職できるかどうかも怪しいもんですよー。
ちょっと申し訳なさそうに謝る澪を見て、私は慌てておちゃらけた言い方で場を誤魔化した。
澪にあたってどうすんだ、私は。
そう思い、内心ひどくバツの悪い気持ちになる。

「もし就職したら、バンドはどうするの?」
なんとか気まずい雰囲気を壊そうとヘラヘラ笑って話す私に、澪は少し躊躇った様子を見せながらもそう聞いてきた。
「え?あー、バンドか…」
そうだな、就職したら今みたいにたくさんのライブをこなすなんて無理だろうからなぁ。
そう考えながら、私は前に唯と話していたことを思い出していた。
この一年はライブをたくさんして、悔いのないようにしようと二人で決めたことを。

「だから今は目一杯ライブのスケジュールを入れようと思ってる」
私は春に唯と話した内容を澪に説明した。
「そっか。…来年になったらもう律のライブを見れないのはちょっと残念だけど」
「あ、いや。バンドを完全に止める気はないよ、私」
先輩たちみたいに、仕事をしながら趣味でバンドしている人だってたくさんいるしね。
私は陽気にそう言うと澪は「うん、それがいいと思う」とニッコリと笑ってそう言った。

「あはは、まあ本当はプロになりたいなぁーなんて…まだ、ちょっち大それた夢も持ってるけど」
澪の笑顔にちょっとドキッとしながら、私はなんとなく中途半端に持っていた希望を口に出してしまった。唯と二人でたくさんのバンドを渡り歩いてる内に、どこか誰かの目に留まるのでは。
なんて他力本願の甘い夢を、まだちょっぴり捨て切れない自分が居たりする。

「まあ、そんなにうまくいくはずないしー」
「すごいな、律は」
「へ?」
大学卒業後は大学院に行くつもりの真面目な澪からすれば、私のこんな甘い夢は鼻で笑っちゃうだろうなあ…なんて思っていた私は、澪の言葉に思わず間抜けな声を出してしまった。

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ジャンル : 小説・文学

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