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いいなづけ -05- 大学生 秋山澪の場合【Last6】

Category : SS( いいなづけ 【Last-6】 )
「律は…」
「ん?」
「律は私が誰かに告白されても、その何とも…いや、もういい」
そう口にしようとして、なんだか急に私は気が引けて話を止める。
「なんだよ」
「もういいよ」
私は少しぶっきらぼうにそう言うと、ベットでうつ伏せになって雑誌を読む律に背中を向けた。

それからしばらく部屋の中は沈黙に包まれた。
少し気まずい雰囲気が流れているような気もするが、そう思っているのは私だけかもしれない。
だって後ろからは規則正しくページをめくる音が聞こえてきたから。

ああ、今日は久々に律も私も予定もなく(と思ってたけど律は違った。それもすごくなんか癪だ)、二人で静かにゆっくりとした休日を楽しもうと思っていたのに、なんでこうなるんだろう。
なんだかそう思うと私は少し悲しくなってきた。
一度そう感じると駄目だった。我慢しようと思っても涙がいつのまにか零れてきてしまう。
やだな、情けない。これくらいで泣くなんてさ。でも、なんかやだ…。

「澪」
涙が出てしまった為か、僅かに鼻を鳴らす音が聞こえたのか。
律は不意に私の名前を呼んだ。
「な、んだよ」
さっきみたいにぶっきらぼうに言い返そうとしても、涙が邪魔をする。
私は止まらない涙を手で拭おうとした瞬間、背中から僅かな重みとそれ以上のぬくもりを感じた。

「…ごめん、澪」
そう言うと律は手が伸ばし、後ろからギュッと私を優しく抱きしめてきた。
少し驚いた私はビクッと体を一つ震わせる。
「り、律?」
「悪かったよ。ちょっと意地悪だった」
突然の事に少し驚いた様子を見せる私の耳元で、そっと律が囁くように言う。

「なんで、意地悪、したん、だ」
まだ少し鼻声の私は、途切れ途切れになりながらもそう聞いてみた。
「言わせるなよなー。そりゃ、ほら、な」
「な、なんだよ」
歯切れの悪い言い方をする律に、私は思わずクスッと笑ってしまった。

「ちぇ、わかってるだろ。なんだよ、もう」
さっきまで泣いてたカラスが、もう笑ったーてやつ?
なんて誤魔化すように律は言った。
やっぱり私が告白された事を気にして、それでちょっとやきもち焼いて意地悪したのか?
なんて聞いたら、律は真っ赤になって顔を背けるだろうな。
頭の中でそんな想像をしていると、私はなんだかおかしくなってまた少し笑った。

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ジャンル : 小説・文学

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