スポンサーサイト

Category : スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「Y・O・Iパロ」SS第五弾「傭兵」03

Category : 【5】傭兵
戦争で私と離れ離れになったあの日。
ミオは施設にいたシスターと共に、この街まで逃げてきたと言った。
ここはシスターの生まれ故郷だった。

街の教会で一緒に生活していたが、育ててくれたシスターも数年前に亡くなった。
シスターの死後もミオはそのまま教会で働いていたが、戦争の余波で街は荒廃し仕事もなくなり、物資もなかなか手に入らなくなっていた。教会で働いていた者も街を出て一人一人と減っていく中、ミオは街を出なかった。
教会には自分と同じように親をなくした孤児達が何人かいる。
その子たちを置いて行くことなど、彼女には出来なかった。

それでも仕事が見つからず、最近では寄付もまったくない状態だ。
当然僅かな蓄えはすぐに底をついた。
自分だけならまだしも、まだ小さな子供たち食べる分だけでも…と。
思いあぐねた彼女は覚悟を決めて身を売るつもりで、街の娼婦達を取り仕切るギルドの連中が居る酒場に来て居たのだ。

食事を取るためだけに酒場に入った私は、懐かしい彼女の…ミオの顔を見て一目でわかった。
見るからに性質の悪そうな連中に腕を持って奥に引き連れて行かれるのを見て、私は椅子を蹴倒しながら立ち上がりミオの腕を取った。

「誰だ、おまえ!」
「この子に用がある」
「なんだー、ガキのくせに。もうそっちの方に興味があるってか」
十年早いぜ、兄ちゃん!
酒場の奥にいくつかの笑い声が上がる。
私は兄ちゃんじゃないけどな。
内心でそう思っていたが髪を短くし、この傭兵姿ではそう思われても無理は無い。

「悪いがこいつはうちと契約する女でね。まあ、それがすんでから兄ちゃんに渡してやってもいいが。ちゃんと金は持ってるかね、小僧」
ニヤニヤとした顔で聞いてくる男に私は答えず、ミオの腕を引いて酒場を出ようとした。
「おい!」
「まだ契約はしていないんだろう」
「そんな事ぁおめえには関係ないだろう!」
離さねえか!男は私に飛び掛ってきたが、私は手刀一つ男の首筋に当てて正確に落とした。
男は声もなくそのまま前に倒れた。すぐにざわめく店内。

「てめえ、やる気か!」
倒れた男の後ろに座っていた別の男達が、唸り声を上げながら立ち上がると、店の中はますますざわめき始める。何人かは巻き添えを恐れて店をそそくさと出て行く中、私は懐から金貨を数枚出して近くのテーブルに投げた。
「お、おお?」
「お前達はまだ契約していない。とりあえずその金はくれてやる。迷惑料だ。それで足りずにどうしてもやるというなら…」
私はスラリと背中にしょっている剣を抜いた。

関連記事

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

Comment

非公開コメント

プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

当サイトはリンクフリーですのでリンクをしていただけると嬉しいです。相互リンクもよろしければ大希望です。

当サイトはまんがタイムきらら原作、アニメ「けいおん!」中心の非公式サイトです。
原作者様、出版会社様、制作会社様とは一切関係ありません。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
けいおん時計
リンク
ランキング

FC2Blog Ranking

RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。