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「Y・O・Iパロ」SS第二弾「異邦人」08

Category : 【2】異邦人
それに律は一件大雑把に見えるが、意外に繊細で気配りが上手だ。
村の仕事を手伝いながら、うちでも家事もけっこうしてくれている。
彼女は料理がとても上手だった。間違いなく私よりずっと上手い。
それを認めるのはちょっと癪だけど。

「思った程不都合はないですね」
それは心からの気持ちだった。
いや、むしろ彼女のお陰で、私は今までなかった何とも言えない何か、日々の生活に対して楽しいといった感じていることも自覚していた。
「そうか、それなら良いがな…」
私の答えを聞いたら、長老は安心してくれるだろう。
そう思っていたののに、なんだか長老は少し物思いにふけた表情を見せた。

「長老」
「ん?」
「あの、律に何か問題でもありましたか…?」
何かあったのかもしれないと思い、私は一応そう聞いてみる。
「いや、今の処は別に、な…」
そう言うと長老はカップに残っていたコーヒーを飲み干した。
「お代わり淹れましょうか?」
「ん?うーん、そうじゃな。…だがその前に」
コーヒーを入れ直そうと立ち上がりかけた私を、長老は軽く手を挙げて止めた。

「何か、長老?」
「うむ…。澪よ、律の事じゃが」
「はい?」
「これは無駄な忠告になるかもしれんが。いや、儂としてはそうであって欲しいと本心願っておるのだがな」
「…は?何のお話ですか」
普段は結構ゆっくりとした口調ながらも、村を治める長老らしくはっきりと意見を言う長老にしては珍しく歯切れの悪い言い方するので、私は少し戸惑った。

「うむ。過去の歴史を振り返っても、この星に外から入ってきてそのまま住んでしまったのは、お前とお前の両親くらいじゃ」
そうかもしれない。幼い頃は私以外の「人型」の生命体は、私自身を除けば両親だけだ。
「そうですけど、それが何か?」
「それ以外は一切例外は記録に残っていない。つまりな、澪」
ここはそれくらい、他の者たちから興味を抱かれぬ、何もない惑星なのじゃよ。
長老はそう言うと一旦口を閉じ、コーヒーカップを静かに皿に戻した。

「長老…」
「いや、別に儂はそれが悪いとか、卑下して言ってる訳ではないぞ」
そう言いながら「フォフォ」と毛で覆われた口元を揺らして長老は少し笑った。

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