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君の側にある旋律 【28】 嵐の前の静けさ(前編)-03-

Category : SS( 君の側にある旋律 【28】 )
さらに彼女はこの学園で、まだしなければならないことがある。
それを学園側から邪魔されるのは我慢ならない。
なので、抑えるべきところは抑えることを知っているいちごだった。

ぜひとも気を向けて欲しいわ、と答えたさわ子にいちごは一つ頷きつつも「先生も今は授業中じゃないんですか?」と聞き返した。
「ええ、まあ、そうなんだけどね」
ちょっと用があって、と口を濁す高等部一年A組の担任。
「とにかく授業にはちゃんと出てね」
それだけ言うとさわ子は周囲に気を配っているような様子を見せながら、音楽室へと続く階段を上がっていった。

階段を上っていくさわ子の背に向けて「はい」と答えはしたものの、いちごにはもちろんまったくその気はない。
「失礼します」
そう言ってさわ子から離れ、いちごは廊下を歩きだした。
長い廊下を歩きながら、いちごは先程のさわ子の行動を思い返していた。

どうやらぼんくら揃い…という訳でもないようだな。

内心でそう呟いたいちごは、口元を僅かに緩めた。

***

桜ケ丘学園中等部に所属する中野梓は、学園から寮へと帰る途中でふと何かが視界の端をかすめたような気がした。
「ん…?」
顔を動かし、先程目に映った何か探すように視線を向けた。

彼女が在籍するこの学園は広い。
近代的な建物が並ぶ場所もあれば、こうやって道を少し離れただけで、木々が立ち並ぶ深い森の中へ入ったような場所もある。
梓は何かに導かれるように、ふらふらと道から離れ森の中へと入って行った。
「さっきのなんだったのかな?」
なんとなく小さい生き物だったような…。
学園内の舗装された道から外れ、草の上を歩きながら梓は先程見た何かを思い返していた。

なぜこんなに気になるかはわからないけれど、何となく気になる。
そんな気持ちを抱えながら、梓はきょろきょろと周囲を見渡しながら歩いていると、しばらくしてから小さな池の前に出た。いや、池というにはあまりにも小さい。
少し大きい水溜まりと言った方が正確かもしれない。
そんな風に思いながら前を見ていた梓は、「あ」と小さい声を上げた。

「カメ…さん?」
気付くとカメは梓のすぐ足もとに居た。
いつの間にこんな近くに来ていたんだろう、と梓は少し驚いた。
池というより大きめの水たまりのすぐ側で、カメが下からじっと梓を見つめている。
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ジャンル : 小説・文学

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