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いいなづけ -01- 大学生 秋山澪の場合【Last2】

Category : SS( いいなづけ 【Last-2】 )
暖房の小さな稼動音だけが響く、静かな部屋の中。
夕食後、すぐに机に座って勉強していた私は一旦ペンを置いた。

同じ姿勢を長時間保っていたために凝り固まった体をほぐそうと、一度立ち上がり「うーん」と声をあげながら、手を上に上げて大きく伸ばす。伸ばすと同時に体内で鳴り響いた音と共に、固まった体をほぐれていくような気がした。

私はそのまま一旦換気をしようと、窓の方へと歩いていく。
僅かに開けた窓から、冷たい風がサッと部屋の中に入ってきた。
「寒い」
思わずそう呟いたけれど、ずっと問題集とにらめっこしていた私の頭に冷たい風が何となく心地よかった。

そのまましばらく窓の側に立っていると、夜の闇の中にちらほらと浮かぶ白い物を見つけた私は、また小さく声を上げた。
「雪だ」
どうりで今日はいつもより寒いと思った。
そう思いながら、私はいつのまにか降り出していた雪をしばらく呆然と眺めていた。
はぁと息を吐いてみると、すぐに白い気体となって私の目に飛び込んでくる。

「試験の日はあんまり寒くなかったらいいんだけど…」
ましてや雪なんて降ったら、受験会場に行くだけでも大変だから。
どうかその日は雪は降りませんように、と願いなら私は窓を閉めた。
換気はもう充分だろう。

私はまた椅子に座ると、机の上の時計を見てみる。
デジタル時計の文字は「23:10」と表示されていた。
「…そろそろかな」
そろそろ電話が掛かってくるはずだった。
電話の相手は私の幼馴染で親友で、そして「いいなずけ」でもある人。
私は携帯を片手に持つと、じっとそれが音を奏でるのを待った。

彼女の提案で受験が終わるまでは、二人きりで会うのを控えることにした私たち。
受験最後の追い込みの時期となった今は、学校にはもうあまり行かなくなり自宅で勉強することが多くなった。
そのために彼女とはここ最近ずっと顔を合わせていない。
私たちを唯一繋ぐのは彼女が毎夜、寝る前に掛けてくるこの電話だけ…。

「まだかな…」
いつも掛ってくるのは大体これくらいの時間。
毎日欠かすことなく、必ず電話は掛けてきてくれる。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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