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揺れる図形 - 08 -

Category : SS( 揺れる図形 )
「今日中に出さないと出してもらわないと、うちとしても困るんだ」
各部の予算関係にもいろいろ関わる大事な書類だからね。
「だからこちらから取りに伺わせてもらったんだけど」
紅い眼鏡を指でほんの少し上げながら、淡々と話す唯の幼馴染。

「そ、そうだったっけ?悪いな、すぐに出すからちょっと待ってくれ」
そんな生徒会野郎の口調を聞いた俺は内心で「理性的な借金取りが来たみたいだな」などと思いながらも、口では「あー、そういやそういうのあったなー」なんて呟きながら鞄の中をあさってみる。えーと、どこにやったっけなー?

「あれ、秋山さん?」
「真鍋君」
俺がそんな風に書類を探している中、普段は文芸部に所属する彼女が軽音部に居たせいか、生徒会野郎は少し驚いた様子を見せていた。
「生徒会のお仕事大変そうだね、真鍋君」
「いや、そうでもないけど。でもどうして秋山さんがここに?」
「あー、それはね。僕たちから秋山さんにお願いして、曲の歌詞を書いてもらってんだよ」
彼女の代わりに唯が説明している。

「へー、そうだったんだ」
文芸部以外に軽音部でにも詩を書いてるなんて、すごいね秋山さん。
爽やかな笑顔付きでそう言った奴に向けて、彼女は少し頬を紅く染めながら「た、大したことはしてないよ」と答える。二人のそんな様子を見た俺は、内心苛立ちを隠せない。
くそー、なんか腹立つぜ!てか、書類どこいったんだよ、ったく。

俺が鞄以外に部室内のファイルの中も見たりと必死に書類を探す間にも、二人はなんだかなごやかに談笑している。
あーあ、これならさっさと書類出しときゃ良かった。そうすりゃさっきだって…。
「律君、どこにやったのさ」
「いやー、確か鞄に入れておいたはずな…」
コンコン。
またもや話す途中でドアを叩く音。ったく、今度は誰だよ。

「うおーい、誰だー?今取り込み中なんだけどー」
なかなか見つからないイライラを、ついドアの向こうに居る相手にぶつける俺。
しかしそんな俺の声などあっさり無視してドアが開かれたかと思うと、一人の女子生徒が部屋の中に入ってきた。
「ん?いちご?」
「お邪魔します」
こちらも紅い眼鏡野郎に負けず、淡々とした抑制のない声でそう言うとつかつかと俺の近くまで歩いてきた。

「なんだよ、何か用か?」
俺、今取り込み中なんだよなーと言いながら、俺は再度鞄をあさり始めた。
「くそ、ねーな」
「これでしょ、律」
どうにも見つからなくてイライラしていた俺に、いちごはさっと白い紙を一枚差し出した。
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ジャンル : 小説・文学

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