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揺れる図形 - 06 -

Category : SS( 揺れる図形 )
彼女は俺の意見を、嫌な顔一つせずに聞いてくれていた。
だから今回俺の要望も取りいれて、多少歌詞を書き直してきてくれたんだろう。
そんな彼女に俺は軽音部の部長として、また一個人としても本当に感謝していた。
…ま、多少背中が痒くなるくらいはなんら問題はない。
ちなみに部室内で言おうとしたら、ほとんど言う前に唯や紬に邪魔されてしまった。

「いやー、本当に悪いな」
「いいよ。さっきも言ったけど好きでやってる事だから」
あー、そっか。ならいいんだけど…とか軽く返していた俺の目に、少し離れた場所に居る唯と紬の二人がジト目で俺を見てきた。
え、え?何、そのなんかすごく呆れたというか、ちょっと怒り気味というか…。
俺と向かい合わせに座る彼女は、後ろの二人の様子は当り前だが見えていない。
美味しそうにケーキを食べている。

俺は彼女に気付かれないようそっと二人を見る。
二人は口ではこの曲のここの部分がどうのこうの言いながらも、手は部室にあるホワイトボードに何やら書きこんでいた。
何してんだ、あいつら?…と思った瞬間、ホワイトボードが動いて俺の正面へと向けられる。
そこには大きな文字で「さあ、律君の本気を!」と書かれていた。
……………え?それって、さっきの話の続き?

「どうかした?」
動揺で少し目を泳がせる俺に、目の前の彼女が不思議そうに聞いてくる。
「あ、いや、別に」
咄嗟に誤魔化し笑いを浮かべる俺は、適当に彼女に話を振りつつも内心では心臓がバクバクと動き始めていた。本気、て。えーと確かにそんな事言ったような。
あれ、でもそれは明日の話だったような…。
そう思った瞬間、ホワイトボードに新たな書き込みが。

明日必ず言うからは無し!

お前らはエスパーか!?
二人からの的確なホワイトボードメッセージによる突っ込みに、俺は内心そう叫びたいのをなんとかこらえた。

「それで、この前の歌詞を少し変更して…田井中君?」
「は、はい」
「もう、ちゃんと聞いてる?」
「も、もちろんです。歌詞変えてきてくれたんだろ、ありがとう」
話半分しか聞いていないものの、なんとか俺がそう答えると彼女は「いいよ」と軽く微笑んだ。
ああ、彼女の笑顔が眩しくて、軽い眩暈すら感じる俺。

…確かに唯や紬の言うとおりだ。
今はこんないい雰囲気だし、歌詞を書いてくれた御礼にとか言いやすい状況だ。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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