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君の側にある旋律 【27】 西からの転校生/最終章 -11-

Category : SS( 君の側にある旋律 【27】 )
「いえ、それは別に。こうしろとか、そういう具体的なことは聞いていません」
ただ伝えればいい、と。
「秋山の一人娘…いえ、澪さんには貴女が必要だと。それだけは忘れないようにと…」
「私に一体どうしろってんだ!」
さっきまでの静かな口調とは違い、律はどこか悲鳴にも似た声を上げてそう叫んだ。

「そんなわかりにくい伝言なんか知るもんか」
神さまならもっと具体的な支持を与えてくれればいいじゃないか!
「りっちゃん…」
「ちょ、ちょっと、律」
唯と姫子が律の急な態度の変化に驚き声をかけても、律は二人を見ようとしなかった。

「ええ、どうなんだ、あんた。他に何も聞いてないのか!」
霊体の少女はやや悲しそうにしながら、視線を下に向ける。
「なんだよ、何が覚醒だよ、何が大きな力だ。どんなものだかさっかりわからない眉唾もんだよ。第一澪はそんなの望んでいない、そんなもの…」
話す途中で最初の勢いはなくなり、語尾がどんどん小さくなっていった。

「私はなんにも出来ないよ…」
ギュッと力を込めて右手を握る律の声は苦しそうだった。
いつもヘラヘラとして、どこか陽気な雰囲気を見せる彼女からは想像できない様子に、姫子と唯はどう声を掛けていいのかわらかなった。

「いいえ」
二人の後ろからスゥーと、霊体である少女が現れたかと思うと、静かに律の前で止まった。
「出来ます。いいえ、貴女にしか出来ません」

彼女の「人の世を震わす巨大な力」を、けっして迷わせないにようする事が。

「…え?」
人の世を震わすとは、一体…。

「その力、聖なるものなれど迷い多し」
「何、それ?」と唯が聞く。
「土地神さまたちがそう言っていたのを、私聞いたんです」
まだ何も知らない、黒髪の巫女。
彼女は自分の中にあるその力を知ったとき、大いに迷い…そして苦しむでしょう。
彼女がそう言った後、僅かに吹く風が三人の肌に感じられた。

「そこから導いていく人が、いつだって必要なんです。そして彼女にとってそれは間違いなく貴女です。だからどうか自信を持って」
少女はそう言うと、先程みた白金とは違う茶色の瞳をじっと見つめる。
だがしばらくして不意に、律から視線を逸らした。
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