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君の側にある旋律 【25】 西からの転校生/第五章 -07-

Category : SS( 君の側にある旋律 【25】 )
「誰かと触れ合えるのなんて、久しぶり…」
「そ、そ、そうなんだ。あー、でもさ澪さん、これはそのー」
不意に澪は顔を上げ、律の口を封じこめるように彼女の唇に人差し指をそっと当てる。
「本当に」
そう言いながら、律の唇に自分の唇を近づける澪。

み、み、み、澪しゃん!?

突然の事態に頭ではまずいとわかっていても、蛇に睨まれた蛙のように体が動かない律。
「律…」
わー、もう駄目!
頭の片隅に一瞬長の顔を瞬時に思い浮かびながらも。
律は覚悟を決めたか、眼を閉じようとしたその刹那。
澪の体が僅かに揺れるのを、律は目の端でしっかり捉えた。

否、正確には彼女の体が揺れたのではなく、何かの残像みたいな影が律の目に映り揺れたようにみえたのだ。瞬間、律は素晴らしい速さで体を後ろに逸らすと、そのまま澪から離れた。
僅かに残る澪の体温を感じながら、さっきまでの激しい心臓の音が嘘のように、頭と胸がスッと冷めていくの律は感じた。

魔や鬼が放つ邪気は感じない。式神からの警告もない。
封魔師であるルームメイトの唯ですら、今回は何もないと思うよーと笑って言っていた。
それがわかってて幽霊騒ぎには行くんだから、変な奴と律は思っていた訳だが。
だが、これはおかしい。こんなのは…。

「お前は」
「何、律?」
「お前は澪じゃないな」
先程一瞬見えたのは人の残像。澪とは別の人影が目に映ったのを律は見逃さなかった。
律にそう言われて無言のまま立つ彼女は、確かに澪そのものだった。しかし。

「何を言ってるんだ、り」
「お前は誰だ!」
律の声に、「ひゃ」と小さな悲鳴を上げる澪ではない、彼女の内部に居る何か。
正体不明のそれは、律の鋭い瞳に怯えた様子を見せる。
私と今話をしていたのは澪じゃない。澪の体を借りた誰かだ。
澪の脅える声にも動揺することなく、律は冷静にそう判断する。

「ご、ごめんなさい。人と触れ合うのが久しぶりだから嬉しくて」
それでつい彼女の体だとはわかってんだけど、思わず抱きついちゃいました。
そう言って少し舌を出して誤魔化すように笑う澪…ではない誰か。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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