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君の側にある旋律 【25】 西からの転校生/第五章 -05-

Category : SS( 君の側にある旋律 【25】 )
「えーい、ここでいつまでもうじうじしててもしょうがない!」
ようやく意を決したのか、律は小さくそう叫ぶとドアをノックしようと手を挙げた、その瞬間。

キャー!

部屋の中から甲高い悲鳴が聞こえると同時に、消灯時間を告げる音楽を律は耳にした。
「澪!?」
「主」の悲鳴に律は慌ててドアノブに手を掛ける。
鍵が掛っていないのを確認した律は、飛び込むように部屋へと入った。

***

消灯時間が過ぎると、寮内は徐々に電気を落とし周囲を暗く染めていく。
淡い光るを放つ非常灯だけが、暗い廊下を僅かに照らすばかり。
寮生たちの部屋の電気も、各自で消灯時間が過ぎたら消すよう常に指導されているが、それを守っているものは少ない。

「澪!」
慌てて入った部屋の電気は、まだ消されていなかった。
根が真面目な澪や、それほど夜更かしをする趣味もないムギは、普段は消灯時間を守る数少ない生徒だったが、今日はどうやらそうでもないようだ。

「律?」
主の名前を呼びながら律が部屋に入ると、澪がきょとんとした顔をして立っていた。
「なんだよ、いきなりノックもせずに入ってきて」
先程の悲鳴など何もなかったかのように、普段通りの様子を見せる澪に、律は少し拍子抜けしてしまう。

「え?あれ、だってさっき…」
なんか悲鳴みたいな声が聞こえたから…。
そう律が言っても、澪は何のこと?と言った感じで首を傾げている。
澪の落ち着いた様子に律は多少安堵しつつも、「気」を使って注意深く周囲を観察する。
だが魔や鬼の類の気配は感じないし、式神たちも何の反応も示さない。

「いや、別に何でもないなら、いいんだけど…」
問題はないようだけど…とそう思いながらも、律は先程の澪の悲鳴が気になっていた。
まあでももしかして以前にあったように、部屋に虫が居たのに気づいた澪が、慌てて声を上げただけかもしれないけど。それでももしそれが原因なら、いつもは半泣きで「りつ、りつー」と彼女の「護衛」の名前を呼びながら、虫退治を依頼してくるものなのだが。

「どうしたんだ、律。こんな時間に」
どこか腑に落ちない気分だったが、澪にそう聞かれて律はここに来た本来の目的を思い出す。
「あ、いや、その遅い時間に悪いんだけど。明日の…」
「ねぇ、律」
話の途中で澪は急に話を遮ったかと思うと、律の方へ静かな歩調で近寄ってきた。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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