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月を見上げて -04-

Category : SS( 月を見上げて )
「へぇー、かぐや姫は竹から産まれたんだ。不思議だねー」
「…いまさら何を言っているんですか、唯おばあ様」
竹やぶから連れてきた孫を前にして、なんとも間の抜けたコメントをする唯おばあさん。

「ま、普通ないよなー」
「…たった一日で憂おばあ様のお腹の出来物から、一寸サイズで産まれてきたお父様に言われたくないです」
自分も御伽話の主役の一人であることがわかっていない父に、娘は少々呆れていました。
「とにかくそういう訳ですから、私はもう月に帰らないといけないのです」
話を何とか大筋に戻した娘がそう言うと、部屋の中はしばらく沈黙に包まれた。

「お父様やお母様、おばあ様たちにはここまで大変可愛がって育てていただいたのに。本当に申し訳ありません」
気まずい空気が流れる中を、梓は目は少し潤ませながらそう言って頭を下げました。
本当は娘…いえ、「かぐや姫」とて月になど帰りたくなかったのです。
いつまでもここで両親と祖母たちと幸せに暮らしていたかったのです。
だけどこれはもうどうしようもないことだと、姫は頭のどこかで理解していました。

「こーしちゃいられないな!」
急に律が畳に拳を一つ当てながら、吐き出すようにそう言うとすっと立ち上った。
「お父様?」
「梓。その月の使者だか何だか知らないが、そいつらはいつここに来るんだ」
「え?…多分次の満月の夜には」
「よし、ならさっそく準備しなきゃな!」
律はそう言うと、ぱたぱたと部屋を飛び出だして行きました。

「準備?」
父の行動に呆気にとられる梓。準備とは何を?
姫だけでなく澪や唯たちも困惑する中、律が息せき切って戻ってきたかと思うと、おもむろに手に持っていたものを耳に当てました。
「お、お父様それは何です?」
「ん?矢文だよ、矢文」…
誰かに連絡を送る為の必須アイテムだろ、と律は笑ってそう言いましたが。
「それのどこか『矢文』ですか!どう見ても携帯でしょ、それ!なんでそんなの持ってるんです、今時代は平安でしょ!」
時代考証を見事に無視した物を手に持つ父に、呆れながら突込みを入れる娘。

「いいじゃん、平安と平成ってなんか似てるし」
「…たった一文字同じってだけで、千年の歴史をすっとばさないで下さい。今の時代にそんなのありえないでしょ」
「え?でも都で10回払いで買ったル○バが家に…」
「だから千年!千年の積み重ねの中で改良されてきた掃除道具の歴史を無視しないで!」
大体作者だってまだ買ってないってのに…。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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「へぇー、かぐや姫は竹から産まれたんだ。不思議だねー」「…いまさら何を言っているんですか、唯おばあ様」竹やぶから連れてきた孫を前にして、なんとも間の抜けたコメントをする唯おばあさん。「ま、普通ないよなー」「…たった一日で憂おばあ様のお腹の出来物から、一...
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