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君の側にある旋律 【24】 西からの転校生/第四章 -08-

Category : SS( 君の側にある旋律 【24】 )
「見えない聞こえない見えない聞こえない見えない聞こえない…」
「…落ち着け、澪」
泣きそうになりながら耳を塞ぐ澪に、少々呆れつつも宥める律。

「でも、今は結構騒ぎになってるし。見た人はどんな感じだったのかしら?」
「そうね。確か新聞部の情報では…」

- 白いふわふわした影のようなものが通り過ぎた。
- 髪の長い女性の姿がおぼろげに見えた。

「みたいな目撃情報があるらしいけど。あ、あと制服を着た女の子だったとか」
「ふーん」と和の話を聞いても、相変わらず律は興味なく答える。

「幽霊騒ぎはともかく、新聞部がまた何かいろいろ画策してるみたいなのよね」
「ま、あのスクープを取るのに命かけてる新聞部だからな。深夜にカメラを持って寮の中を取材するくらいはやってのけるね」
以前にいちごとの事で、新聞部に執拗に付けねらわれた律。
その時の経験から、新聞部のスクープにかける執念をよく知っていた。
「それを阻止する生徒会…ていう感じなのかしら」
ムギが少々苦笑しながらもそう言うと「まったくね」と和は少し面倒くさい様子で答える。

「ま、幽霊の噂なんてしばらくすれば消えるでしょうけど」
「和ちゃんは全然信じてないの」
「信じたくはないわね。私だって少しは怖いんだから」
「へ?…へえ。和も怖いんだ」
一人耳を塞いで別の世界に心飛ばしていた澪が、和の意外な言葉にこの場に戻ってきた。
「そりゃあね」
「私は見てみたいけどなー」
「うふふ。私もちょっと」
「…たくましいわね、二人共」
少しも怖がった様子を見せない唯とムギに、和は苦笑しつつそう答えた。

皆の話を聞きながら、律は少し考えていた。
幽霊だか何だか知らないが、今の処「その手」の気配はまったく感じられない。
寮の至る処に隠してある「式神」たちからも、なんの警告も発せられていない。
「鬼」でも「魔」でも、ましてや「霊体」でも。
それらが澪の住む学園寮に侵入しようものなら、律にすぐ伝わるはずだ。
そんな報告が今の処まったくないので、律としては今回の件は何かの見間違いか誰かのいたずらだろうと判断していた。

それにしても今、この場では能天気に「見てみたいなー」なんて言っている唯を見ていると、律は少々呆れてしまう。同じ「魔」や「鬼」と戦う退魔師(唯は正確には封魔師だが)の唯が、その手の気配に気付かぬはずがない。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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「見えない聞こえない見えない聞こえない見えない聞こえない…」「…落ち着け、澪」泣きそうになりながら耳を塞ぐ澪に、少々呆れつつも宥める律。「でも、今は結構騒ぎになってるし。見た人はどんな感じだったのかしら?」「そうね。確か新聞部の情報では…」- 白いふわふ...
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