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君の側にある旋律 【23】 西からの転校生/第三章 -07-

Category : SS( 君の側にある旋律 【23】 )
「…行かない」
「へ?」
「私、行かない」
「え、え!?」
急に行かないと言い出した澪に、律は少々焦り始めた。

「な、なんだよ、澪。あ、やっぱいくらクラスメイトといえども、まだ慣れてない相手とはちょっとしんどいか?」
なら唯には私からちゃんと言っておくし、心配しなくてもいいよ。
澪はまだそれほど仲良くもなっていない相手と遊びに行くには、気がひけるのだろう。
そう思った律は、慌ててそう言ってみる。

「唯やムギと四人なら別に澪も…」
「私は行かない」
「お、おい」
「…律のバカ、勝手にどこにでも遊びにいけばいいだろ」
「え?おい、なんだよ、澪」
どうしたんだよ、と律が聞いても澪は黙ってしまい何も言わない。
すぐ目の前で律がなにやら焦ったようにいろいろ話をしてきても、澪の心の中はいろんな思いが渦巻いて、耳には何も入らない。

遊びに行こうと律に誘われて、さっきまでの苛々した気分が一気に飛んでいったと思ったら。
それは二人だけでなく、唯たち皆と言う意味だと知って澪の上昇したばかりの気分は、あっさりと下がってしまった。
別にもちろん澪は、唯やムギと遊びに行くのが嫌なわけではない。
ただ即座に「律と二人だけで」と思い込んだ自分に何となく落ち込んだ。

さらにそれだけでなく律の口から立花姫子の名前が出たのも、澪の気分を暗くさせた。
もちろんそれは律が誘おうとしている訳でなく、唯がそう言うだろうからとあえて言っているのだとわかっていても。ただ先程律が「姫子…いや立花さん」とわざわざ名前で呼んだのを言い直したのも、澪の気分になんだか小さな棘をさしていた。

律は昔から誰とでも仲良くなれる気さくな性格だという事は、澪はもちろん知っている。
だから転校してきたばかりの彼女を、名前で呼ぶくらい仲良くなっていても不思議はない…のだけれど。
わざわざそれを隠そうと、呼び方を変えた律の態度に澪は不信感が拭えないのだ。
どんな不信感?と聞かれても、澪としても答えられないのだが。

「おい、澪。なんとか言えよ」
律の懇願するような言い方を聞いて、澪はハッと顔を上げた。
自分の思考にはまって、しばらく周りの事を忘れていた。
「あ、ごめん…」
さすがに自分の今取っている行動が、かなり子供っぽいことだと自覚した澪は、素直に一度目の前の心配そうな表情を浮かべる幼馴染に謝った。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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