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君の側にある旋律 【23】 西からの転校生/第三章 -03-

Category : SS( 君の側にある旋律 【23】 )
だって律が、なんだか妙に立花さんに優しいから…。

今度は口には出さず、内心で不満を含めた気持ちでそう呟く澪。
さすがにこれは何となく口に出すのがためらわれた。

二学期になって転校してきた彼女と律が、妙に仲が良いのを澪は少し気になっていた。
律がわざわざ自分から「学園内を案内する」と言って、彼女を強引に皆の前でさらうように連れて行った光景を、澪は脳裏に鮮やかに思い出す。
いつもならそんな律の態度に、澪はそれ程気にしないかもしれない。
律が案外繊細で気配りの上手な性格だということを、幼い頃からの付き合いである澪はちゃんと理解していた。だから転校してきたばかりの彼女に、律が親切にするのはけっして不思議な事ではない。律の性格なら充分ありえる…のだけれど。

「でもなんだか、なんだか違うような気がある…」
幼馴染の勘か、はたまた女の勘か。
澪は律の立花姫子に対する態度が、何となく他の人と違うような気がしてならなかった。
仲が良い…とは先程内心で思ったものそれだけとはなんだか違う、でも悪い訳でもない。
澪の目には二人の距離が、何とも微妙な感じに映る。
そしてそれが、澪の心情を何となく騒がせるのだ。

「ま、まあ別にいいけどな。あーんなただの『護衛』係のことなんてさ!」
そう言って澪は持っていたうさぎのぬいぐるみをポーンと一度上に投げた。

- 私は一応澪の護衛係だからなー。
- だから私は形だけでも澪の側に居て…。

うさぎがベットの上にポトリと落ちてくると同時に、澪の脳裏にフラッシュバックする記憶。
二学期の始業式で、唯たちと話しているときにふいに律がそう言ったのだ。

「律は私の護衛…だから」
そう小さく呟いた瞬間、澪の胸にチクリと何か小さな痛みが走った。
律がいつも私の側に居て、私に気を掛けてくれるのは田井中家が代々秋山家の護衛役だから?それとも自分自身や弟である聡の援助を私の父から受けているから、それで断れなくて仕方なく?
…それは澪が時折考え、そしていつも最終的には頭からそれは捨ててしまうと自分自身に言い聞かせることだった。

「違う…よね」
一度投げたうさぎのぬいぐるみをもう一度両手でギュッと抱きしめながら、澪は祈るような気持でそう呟いた。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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