スポンサーサイト

Category : スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

君の側にある旋律 【23】 西からの転校生/第三章 -02-

Category : SS( 君の側にある旋律 【23】 )
…それにしても幽霊の噂なんて、澪が知ったらまた泣いちゃうわね。
同じ生徒会の仲間である彼女の様子に和は少々苦笑しつつも、頭の中ではそんな事を考えていた。

和は人一倍怖がりな友人の姿を思い浮かべながら、なるべく彼女にはそんな噂を耳に入れないようにした方がいいだろうと思っていた。ただそうは思いながらも、うちのクラスの少しでも「おもしろい」ものを探す情熱を抑える事は無理だろうから、澪に知られるのは時間の問題ね…とも思う和だった。

「まあ、その時は律にまかせましょ」
「え、何か言った?」
「いえ、何でもないの」
そろそろ上がらなくて大丈夫?、と長湯している友人にそう声を掛けると、和は立ち上がって浴槽から出て広い浴場を後にした。

***

和が大浴場で季節はずれの「幽霊」話を聞いていた頃。
高等部一年寮内「643」号室の住人である秋山澪は、小さな溜め息と共に持っていたシャープペンシルを机の上に放り投げた。
「はぁ、…駄目だ」
一言そう呟くと席を立ち、机から離れて二段ベットの方へと向う。
二段ベッドの下が彼女がいつも眠っている場所。そこに澪は倒れるように寝転んだ。

「疲れた…」
心から脱力したように、枕に顔を埋めながら力無くそう呟く。
夕食後、今日こそは一曲分だけでもと意気込んで机に向ったはいいが、彼女の創作活動は思いの外難航していた。

すでに夏休みは終え、二学期となった現在。
今度の学園祭に向けて、新たな曲を作ろうと部で決まった澪は、当初ははりきって歌詞を考えようと思っていた。実際ここ数日は宿題や夕食を早目に済ませた後、歌詞作りに精力的に取り組んでいた澪だったが、どうにもうまく言葉が出ない。
一生懸命ノートに断片的な言葉を書いても、一向にそれがフレーズとして彼女の頭の中に音として現れないのだ。

「スランプだ…」
ベットの上であお向けになって、両手でお気に入りのうさぎのぬいぐるみを抱えながら澪はまたポツリとそう呟いた。
ここまで書けないなんて、どうかしてる。スランプ中のスランプだ。
澪はそう思うと、また一つ小さな溜め息を吐いた。
「どうして書けないんだろう。前はけっこうすぐに思いついたのに…」
澪はそう口に出しながらも、なんとなくその原因を自分なりに掴んでいた。

「律が悪い」
歌詞が書けない最大の原因(と澪は思っている)である人物の名前を一度口に出す澪。
「そうだ、律が悪いんだ。律のせいで歌詞が書けない」
物の見事に、己の幼馴染兼「護衛」に責任転嫁する秋山家の姫君。
関連記事

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

Comment

非公開コメント

プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

当サイトはリンクフリーですのでリンクをしていただけると嬉しいです。相互リンクもよろしければ大希望です。

当サイトはまんがタイムきらら原作、アニメ「けいおん!」中心の非公式サイトです。
原作者様、出版会社様、制作会社様とは一切関係ありません。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
けいおん時計
リンク
ランキング

FC2Blog Ranking

RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。