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君の側にある旋律 【23】 西からの転校生/第三章 -01-

Category : SS( 君の側にある旋律 【23】 )
夜の消灯時間まではまだ余裕がある、桜ヶ丘学園高等部寮内。
その日の授業や部活を終えて寮に戻ってきた生徒たちは、いつも通り夜はそれぞれが寮の自室で、思い思いのままに過ごしていた。

友人の部屋に遊びに行く者。部屋で勉強や宿題をする者。
ルームメイトと連れ立って大浴場に行く者等…。
夜の寮内では、適度な騒がしさと活気が渦巻いている。

「ねえ、和ちゃん。和ちゃんは聞いた、あの話?」
「え?」
桜ヶ丘学園寮内にある大浴場は、その広さだけでもかなりの規模を誇っている。
さらに湯は天然の温泉を使っており、なかなかに贅沢な作りをしていた。
学園が自慢する温泉にのんびりと浸かっていた和は、たまたま隣に居あわせた同じ生徒会の仲間から話かけられた。

「あの話って、何?」
「あ、まだ聞いてない?あのね、うちの寮に最近幽霊が出るって話なんだよね」
「幽霊?」
「そう。女の子の幽霊らしよ」
長い髪をタオルで結い上げたクラスメイトは、熱いお湯にせいで頬を紅く染めながら、なんだか楽しそうな様子でそう言った。

「幽霊ねぇ」
和はさして興味もなさそうにそう呟く。
そもそも学校とか病院とかには怪談話はつきものだが。
どうやら学園の寮も、その手の例外ではなかったようだ。
毎年その手の話が、夏になったらいくつか出てくるものだが今はもう夏の終わり。
怪談話で盛り上がるにはいささか時期が過ぎているのでは?と、和は内心でそう思った。

「随分噂になってるみたいだよ」
「へぇ、そうなの」
噂では最近高等部寮でよく見られるとの事。
何人かの生徒が夜、消灯時間を過ぎた後もこっそり部屋を出て友人の部屋に行こうとした際に、廊下で白い影が歩く姿を見かけたとかなんとか。
「ありがちねえ」
毎年一度はその手の話があるような気がしないでもない和は、そう言って少し笑う。

「確かにそうかもね。でもけっこう「見た!」て言う人が増えたらしくてさ。今度新聞部が夜に取材しようかって、密かに企画を練っているらしいよ…噂だけど」
「新聞部が?」
「うん、スクープ写真を狙ってるんだって」
そう、と和は素っ気無く答えながらも、内心では新聞部まで動き出したら厄介ね…と思っていた。一年生ながら生徒会役員でもある和は、一応学園内の秩序の維持を保つべき立場ではあるので、いつも「やりすぎ感」のある新聞部の動きには注意していた。

「なんかおもしろそうだよねー」
だが同じ学園の秩序を保つべくはずの生徒会の仲間である彼女は、どこかワクワクした様子を隠すこともない。
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