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君の側にある旋律 【22】 西からの転校生/第二章 -03-

Category : SS( 君の側にある旋律 【22】 )
「ま、そんなに心配しなくても大丈夫よ。大叔父様が喜びそうな、ありもしない嘘の報告をする気は私にはないわよ」
「…」
「大叔父様は姫君の護衛役をあんたから私へと思っているみたいだけど、冗談じゃないわね」
「どうして?」
「知ってるでしょう。私はね、律。あんたと違って退魔の仕事なんてしたことないのよ」
実際に姫君に危険が迫った際に、私じゃ守れないわよ。
少し疲れたような口調で、姫子はそう言うとお手上げとばかりに両手を軽く上げる。

「ま、それ以前に私は護衛なんて危険な仕事、絶対にごめんだわ」
うちの家は昔はともかく、今はもう普通の家なのよ。
大げさに一つ溜め息を吐きながら、姫子はまたフェンスの向こう側に視線を向ける。
「私だって普通の女子高生を満喫したいのよね。魔や鬼と戦うなんて…ましてや姫だろうがなんだろうが、他人の為に戦うなんてごめんよ」
姫子の口調の中に、僅かな苛立ちや怒りのようなものが含まれているように律は感じた。

「もっともなご意見、だと思うよ」
律がそう言うと、姫子は律の方へとゆっくり振り返った。
律を見つめる姫子の表情には、どこか皮肉っぽい笑みを浮かんでいた。
「あら、そうなの。律がそんな風に言うとは思わなかったわね」
「そう?」
「ええ。だってあんた自身は、今まさしく姫の…他人の為に命を懸けて魔や鬼と戦っているじゃない」
それに今だって、学園から「退魔」の仕事を時折頼まれているんでしょ。
どこか探るような口調で姫子は律にそう聞いてきた。

「まあね」
「よくやるわね」
律のあっさりとした答えに姫子は皮肉っぽい笑みから、ちょっと呆れたような表情に変える。
「そこまであんたが秋山家に尽くす理由が、私にはさっぱりわからないわ」
姫子の言葉に律は前にも誰かに同じような事を言われたな、と思った。

「実はあったしー、ちょっとM入ってるからー」
なんてね、と言ってヘラヘラと笑う律。
律の軽い態度に姫子は一瞬顔をしかめながらも、ふっと肩の力を抜いて小さな息を吐いた。
「…ま、それも一面事実かもね」
「いやいや、ほんの冗談だから」
ノリが悪いぞ、姫子と言う律に、「どんなノリよ」と返す姫子。

「とにかく一応仕事だからね。律の日々の行動はつぶさに監視させてもらうけど」
「いやーん、私ストーカーに狙われてるー」
「女が女をストーカーするって、あまり聞かないような気もするけど…。とにかく嘘は書かないから」
「はぁ…」
そう言われても、律としては曖昧に返事を返すしかない。
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ジャンル : 小説・文学

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