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君の側にある旋律 【22】 西からの転校生/第二章 -02-

Category : SS( 君の側にある旋律 【22】 )
「確かに。いい年して女子高生の間接的ストーカーなんて、嫌になっちゃうわね」
そう言った姫子は両手を軽くあげると、苦笑気味に軽い溜め息を吐いた。

「…で、その直接的なストーカーの役は、お前が引き受けたわけだ」
「当然でしょ。私の家が秋山の大叔父様の命令に逆らえるわけないんだから」
立花家は田井中家と違って、眷族とはいえ過去はともかく今ではもう「魔」や「鬼」と言ったものから離れた、ごく一般的な家になっていた。
盆や正月にたまに秋山家に挨拶に来ることはあっても、それ以上はあまり関わりは無い。

だから本来なら以前の主家の現当主である大叔父に命令されたからといって、別に娘の姫子がそれに唯々諾々と従う必要もないのだが。それでも姫子がわざわざ遠いこの学園に編入することを決めたのには、別の理由で現在立花家が秋山家に頭があがらなくなっているからだった。

姫子の祖父の代から続けている会社が、一時期傾き始め倒産の危機にあったとき、大叔父が資金援助をしてくれたのだ。そのおかげで現在何とか会社は倒産を間逃れたものの、今も予断は許さない状態だった。

「ま、私としても学費を出してもらえる訳だし、まったくメリットがないわけじゃあないしね」
学費を援助する代わりに、ちょっと仕事もしてもらおうか。
…多分、そう言った感じで大叔父と立花家の間で話がまとまったのだろう。
「ふ。苦労してるねえ、姫子さんや」
「お互い様でしょ、退魔師さん」
互いに少し苦笑を交わした後、しばらく二人は無言になった。

どこか緊張感漂う沈黙の中、不意に律の携帯から着信メロディが流れた。
「…あ、和か。ん…ああ、一緒だけど。…わかった、伝えておくよ」
律は短く話を終えると、携帯を切ってポケットとに入れる。
「何か用事でも?」
「うちのクラスの連中がおたくの歓迎会をするつもりで今用意しているらしいから、もうしばらく学園の中を案内して時間を稼げってさ」
律はそう言いながら、お祭り好きのクラスメイトたちが、さぞ張り切って準備している姿を想像していた。

「あら、嬉しいわね」
「…いっとくけどうちのクラスのノリの良さは凄いぞ。明日授業があっても徹夜で騒ぐからな」
律の言葉を聞いて姫子は「それは大変ね」と言ってクスクスと笑い出した。
「ふふ。まあ、律。とにかく私がこの学園に来た理由はもうわかったでしょ」
「ああ」
秋山のあの爺さんは、私が姫君の護衛の任からはずせと常に長に言い続けている。
しかし長は強固にそれを固辞していた。だから爺さんは私の日頃の行いを姫子に監視させて、何か失敗やミスすることが無いかと待ちわびているに違いなかった。
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