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君の側にある旋律 【22】 西からの転校生/第二章 -01-

Category : SS( 君の側にある旋律 【22】 )
九月に入っても、残暑は続いていた。

だが今日は厚い雲に覆われ太陽が隠れている。
そのお陰が、屋上は律が思っていた程暑くはなかった。
「学園の案内をしてくれるんじゃなかったの、田井中さん」
「それはまた今度してやるよ、立花さん」
ウェーブが緩くかかった長い髪に触れながら、立花姫子は少し楽しそうな表情を浮かべながら律を見ている。

「あら。じゃあ今は何の用事があって私をここへ?」
「いつまでも惚けるなよ、姫子」
「あら?私には何のことかさっぱり」
クスクスと笑いながら、姫子はそう言った。
口元に手を当ておかしそうに笑う姫子を見ながら、律はやれやれと言った表情を浮かべる。

「なんで今になって急にこの学園に来たんだよ」
「あら、そんな事。本当はわかってるんじゃないの、ねえ、律」
姫子はそう言うとドアから離れ、ネットが貼ってある方へと足を進める。
「はぁ。…秋山の爺さんの差し金か?」
「ご明察」
どこか面倒くさそうに一つ息を吐きながら聞いてきた律に、姫子はまた少し笑ってそう答えた。

「よくお分かりで」
「当たり前だろ」
立花家は澪の大叔父にあたる…自分を、田井中家をとことん嫌っている秋山家の長老格になるあの爺さんの家の、代々舎人(とねり)を勤めている家系なのだから。
「私と同じ、秋山家の護衛だからな」
姫子と同じようにネット近くまで来た律は、腕を組んで苦々しい口調でそう言った。

「その通り。私の家は田井中家と同じ秋山家の眷族」
但し秋山本家じゃなく、分家の舎人だけどね。
そう言った姫子の口調は、どこか皮肉が入ったような感じだった。
「今更よねえ、こんな話」
「まあな」
同じ秋山家の眷族なれど、律が姫子と直接会ったのは随分久しぶりだった。
但し間接的になら、つい最近姫子には会っていた。
姫子は夏に澪と共に律が本家に戻った際、後からふらりとやってきた唯と会っていた律を監視していた一人でもあったからだ。

「大叔父様ったら本家だけじゃなく、この学園に居るときまで姫君やあんたを監視したいみたいね」
「迷惑だな」
律がそう言うと、姫子はクスクスと笑い出した。
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ジャンル : 小説・文学

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