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先輩たちの事情【4】 - 03 -

Category : SS( 先輩たちの事情 【4】 )
「さて、じゃあ帰るか」
ふいにそう言った彼の言葉に、私はほんの少し体を震わせた。
久しぶりに彼と話すことが出来たのに、もう終わるんだ…。あ、そういえば。
「田井中君、今日は傘は…」
「ああ、今日はちゃんと持ってきてるよ」
そう言って彼は鞄から黒い携帯用の傘を取り出した。
「そう、…なら良かった」
もし彼が持っていなければ…と淡い期待をしてしまった自分がなんだか恥ずかしい。
「じゃ、じゃあ…」
そう言って私は彼から視線を外すと、傘を開いて帰ろうとした。

「なあ」
「え?」
「せっかくだから一緒に帰らないか?」
「…え」
「いいだろ、別に。この間まで一緒に帰ってたし」
「あ、その」
「ん?あ、なんか今日用事でもあるのか?だったらしょうがねーけど」
「あ、ううん。そんなの無いよ」
私は慌てて首を横に振る。

「なら、いいだろ。さあ、帰ろうぜ」
早くしねーと雨足が強くなるかもしれないぞ。
そう言って彼は小さな黒い傘を開いて、先に歩き出した。
「あ、ちょ、ちょっと待って」
「ほら、早く行こうぜ」
「うん」
少し笑っている彼を見ていると、私は嬉しくて笑いそうになるのを堪えながら、雨に濡れた外へと飛び出した。

***

「あのさ」
「うん?」
いつもなら友人たちと別れる交差点。
その近くまで来たとき、傘を並べて私の横を歩く彼が、さっきまでのたわいもない話をとめて、少し真面目な口調で話しかけてきた。
「俺たちって男三人のバンドじゃん」
「…そうだね」
急にバンドの話になった私は少し戸惑いながらも、曖昧に返答する。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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