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先輩たちの事情【3】 - 01 -

Category : SS( 先輩たちの事情 【3】 )
先輩の話を聞いて、俺はようやく腑に落ちた気分だった。

そもそもうちの学校は、他の部との交流も結構盛んだ。特に文科系は。
今まで部の枠を越えての協力体制なんて、何度でもあったはずだ。
なのに今回だけは急に文芸部の部長が出てきて、軽音部への協力を断るなんて言ってきた事に、俺は最初どうにも納得いかなかった。あの用意周到な紬でさえ、本人はともかくとしても、わざわざ彼女が所属する文芸部からの許可を求めようとは思わなかったのだから。
…要するに、俺たちは先輩たちの痴話喧嘩に巻き込まれてしまったのだろう。

「本当に勉強教えてもらってるだけなんですか、先輩」
俺は一応、もう一度そう言って確認してみる。
「そうだっての!…ま、ちょっとお茶飲みながら勉強以外の話もしたけどさー」
先輩が言うには、予備校でたまたま知り合ったその子から、苦手な教科を教えてもらっているのは事実。ただ予備校帰りに、お互い気分転換も兼ねてちょっとお茶をしていくようにはなったけれど、別段それ以上のことはない…らしい。

「メアドも…まあ聞かれちまったから、世話にもなってるし言わない訳にはいかねーだろ」
少し困ったような顔をしながらそう言った先輩だけれど、口元が僅かににやけているのを俺は見逃さなかった。
「浮気一歩手前くらい…かな」
「だから違うって言ってるだろ、律」
とりあえず先輩の話を信じつつも、俺の中ではまだ浮気疑惑は捨てがたかった。
ちらりと唯や紬を見ると、二人も同じような感じ。

「まあ、とにかく事情はわかりました。後は何としても彼女の誤解を解いてもらって仲直りしてもらわないと」
「そうは言っても。あいつ、今のお前らと同じように完全に浮気だって決め付けて怒ったまんまで、話もできない状態なんだよ」
「うーん…」
俺は腕を組んで視線を上に向けた。案外話はこじれているらしい。

「そーんなに難しく考えなくても」
少し考え込んでいた俺の耳に、唯のいつもの能天気な声が聞こえてきた。
「へ?」
「何かいい手があるのかい、唯君?」
唯の言葉に、紬も少し驚いたように聞き返している。

「いや、だって。要は先輩がその予備校で知り合った女の子より、文芸部の部長さんが本命だって伝わればいいんでしょ?」
「ま、まあ、そうかな?」
唯の言葉に一応同意しつつも、俺は少し首を傾げてしまう。いや、そうなんだろうけど。
「すでに予備校の女性は、唯君の中では先輩の遊び相手に認定されてるんだね」
紬がそう言いながら、少し苦笑していた。

「おい、唯!俺が二股かけてるみたいな言い方すんな!」
先輩がまた椅子をガタガタ揺らしながら、唯に文句を言っている。
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